経産省が30日発表した3月の鉱工業生産指数速報(2015年=100、季節調整済み)は前月比▲3.7%低下し95.8ポイントだった。
2013年1月(94.8)以来となる7年2ヶ月ぶりの低い水準。
新コロナの感染拡大による工場停止が影響し、2ヶ月連続で減産となった。
経産省は基調判断を「一進一退ながら弱含み」から「低下している」に下方修正した。
米中貿易戦争最終戦と半導体ショックなどからの下げ幅▲4%を記録した2019年10月以来となった。新型コロナの影響が幅広い業種に表れ、15業種中13業種が低下した。
自動車が前月比▲5.1%減、
半導体製造装置や産業用ロボットなど生産用機械工業が▲10.2%減。
世界的な需要の縮小で輸出が減った。
2月に引き続き中国などから部品の調達が滞り、生産が鈍った。
一方、紙おむつなどのパルプ・紙・紙加工品工業は前月比1.0%増だった。2月に生産が落ち込んだ航空機部品などの輸送機械工業も11.1%増加した。
メーカーの先行き予測をまとめた製造工業生産予測調査によると、4月は前月比1.4%上昇、5月は1.4%の低下を見込んでいた。