11月の企業物価指数 9.0%上昇 35年ぶりの高さに
国内企業物価指数は、前月比+0.6%(前年比+9.0%)。
輸出物価指数は、契約通貨ベースで前月比+0.5%、円ベースで同+0.9%(前年比+15.0%)
輸入物価指数は、契約通貨ベースで前月比+4.3%、円ベースで同+4.9%(前年比+44.3%)
日銀が発表した企業物価指数の11月の速報値は、2015年を100とした水準で108.7と、日本がバブル景気に入る1985年12月以来、35年11ヶ月ぶりの高さとなった。
国際的な原油エネルギーの上昇を背景に、ガソリンのほか、電気や都市ガスの料金などが値上がったことが主な要因。
また、世界各国の経済活動が回復するのに伴い、鉄鉱石、石炭、アルミ、希少金属などの素材に加え、パーム油・食用油などの相場も上昇、さらに輸送する船舶や物流経費が上昇し、指数を構成する744品目の6割に当たる453品目が上昇した。
企業物価指数は、前年同月を9ヶ月連続で上回り、11月の前年比9.0%の上昇率は、比較が可能な1981年1月以降最大となっている。
企業物価の上昇は、企業にとって仕入れの負担が増していることを示していて、製品販売価格に上乗せられ、物価の急激な上昇を持たらす原因になり、また価格が上昇することから消費者が購入しなくなれば、物価高の不景気=スタフグレーションに陥る危険性もある。
日銀は新たな変異ウイルスのオミクロン株の影響も含め、企業物価の先行きを注意深く見ていきたいとしている。
スクロール→
企業物価指数 |
うち輸入物価指数 |
|
指数は2015年平均=100 |
総平均/円ベース |
|
2018年 |
101.3 |
99.7 |
2019年 |
101.5 |
94.4 |
2020年 |
100.3 |
84.7 |
|
|
|
20/10月 |
99.8 |
82.2 |
20/11月 |
99.7 |
82.7 |
20/12月 |
100.2 |
84.3 |
21/1月 |
100.8 |
87.2 |
21/2月 |
101.3 |
91.2 |
21/3月 |
102.3 |
94.8 |
21/4月 |
103.2 |
97.3 |
21/5月 |
103.9 |
99.7 |
21/6月 |
104.8 |
102.4 |
21/7月 |
106.0 |
104.7 |
21/8月 |
106.2 |
107.2 |
21/9月 |
106.6 |
103.9 |
21/10月 |
108.1 |
113.7 |
21/11月 |
108.7 |
119.3 |