アイコン ベトナム 2000年以降初のマイナスGDP ▲6.17% 新コロナ感染拡大続く サプライチェーン


ベトナムは新コロナ第4波に翻弄されている。7月から約4ヶ月続いたロックダウン(都市封鎖)と製造業の厳しい操業規制でサプライチェーン(調達・供給網)寸断の危機を目の当たりしている。

ベトナムには多くの日本企業が進出し、タイやマレーシアとともに重要なサプライチェーン国でもある。

同国は、昨年当初から今年6月まで、新コロナウイルスを押さえ込んできていたため、第4波での感染拡大はその対策が後手後手になり、感染者数も死亡者数も激増させたまま年を越そうとしている。
20年1月から21年6月30日まで累計感染者数で17,449人(累計死亡数は81人)だった。12月26日現在累計感染者数は1,651,673人(死亡累計数は31,214人)。

同国では生産を落とさないように工場を隔離して生産を続けさせたものの、完全隔離にはいたらず、工場コストも嵩張り、また離職者も増加、それでも感染者が出るという悪循環に陥っている。

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地域越境は関所を設け、生産物以外の移動を禁止するなど徹底したものだったが奏功しなかった。第4・四半期も厳しいものになると見られる。

ベトナムの新コロナ株はデルタ株であるが、そのデルタ株も変異し、デルタ・プラス株と見られ、より感染力が強く、重症化率も高いと見られている。
ワクチンは感染者がほとんど出ていなかったことから確保が遅れ、感染拡大により急ピッチでワクチン接種を図っているものの、その効果は感染者数に表れていない。

ベトナム北部は開発が遅れており、住民は世界中に出稼ぎに出ており、違法出稼ぎ労働者の出国も多く、そうした人たちが帰郷してコロナ感染が拡大、ハノイへ、ダナンヘ、ホーチミン市へ南下し続け、その後は再び北上するという悪循環に陥っている。それは経済発展し、物流網やサプライチェーンが全国規模になっているにもかかわらず、南北に長い国でもあり、全国一斉封鎖ではなく地域封鎖を柱に防疫対策を取った結果とも見られる。(金持ちはロックダウン前に規制がかかっていない地へ移動する)

12月9日までに接種を完了した人は人口の57.4%、5,639万人。
全国一斉のロックダウン効果と、ワクチン効果を一致させなければなかなか下げられなくなっている。ただ、すでにロックダウンを止めている都市や地域がほとんどが現実。
これまで感染拡大していたタイやマレーシアは少しずつ減少し続け、現在は2000人台まで減少してきている。


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[ 2021年12月28日 ]

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