トランプ米大統領は5月30日、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、日本のG7の拡大構想を伝え、韓国、ロシア、インド、オーストラリアの参加の可能性に言及した。
韓国の文大統領は1日、トランプ大統領との電話会談で「トランプ大統領の招待に快く応じる」とし、「防疫と経済の両面で韓国ができる役割を果たしたい」と述べた。韓国メディアも揃って大国の仲間入りになると大喜びしている。
なお、元G8のロシアは米国からのG7招聘の呼びかけに対し回答を保留している。ウクライナ問題を抱えたままのロシア招聘に英国とカナダは反対をすでに表明している。
トランプはG7を完全に私物化し、逆に反発を招いており、9月のG7は開催されようが、参加する首脳がどれほどいるか見えてこない。トランプ変数、行き当たりばったりの政策は続いている。

これに対し、中国国営の環球時報の英文版グローバルタイムズは2日、「G7拡張は実質的というより象徴的」と題した社説を掲載した。この社説は中国復旦大米国研究所のシンチアン副主任。
シン副主任はトランプ大統領と文大統領が電話会談でG7拡大に共感したことについて「韓国の文在寅大統領がサミット合流に同意した。これは韓国が主要強大国構成員に合流する機会を持つということで、文大統領の決定は合理的」と評価した。
しかし「韓国は、まだ経済、外交、政治的なレベルで国際舞台に行使できる影響力が大きくない」とし「G7参加には大きな意味はない」とした。

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シン副主任は「トランプ大統領がG7体制を拡大しようとするのは、中国抑止のためにより多くの同盟とパートナーを引き込もうとするため」と指摘した。

その後、中国なしにはトランプ大統領のG7拡大構想自体が効果を出せないと強調した。中国が世界第2の経済大国、最大の貿易国・製造国という状況で、中国の参加なしには実質的な効果を期待できないとしている。
以上、

中国の報道文はすべて当局の承認を受け掲載されており、今回の案件は復旦大副主任での見解を掲載することにより軽んじた扱いにしている。
しかし、韓国が中国外しのG11構想に有頂天になっており、こうした事態が続けば、韓国に対して注視する可能性はある。
文政権の両極外交の忍術はいつまで続くかはわからない。
文政権はトランプ大統領に乗ることで、国揚の大義の裏に国連制裁下の北朝鮮に対する大幅な緩和政策に対する米政権の目こぼしを計算に入れている可能性もある。
韓国は香港経由も含め中国への輸出が35%を占めている。

日本は中国を刺激することから、G11構想に何も表明しないことが望まれる。
今回のG7は9月に米国で開催されるが、すでにトランプと仲が非常に悪いドイツのメルケル首相は新コロナを口実に欠席を決定している。中国を刺激するだけで利を生まない今回のG7では欧州勢の多くが欠席する可能性もある。
米国における11月5日の大統領選挙、民主党のバイデン候補が10ポイント差をつけており、今回の白人警官の黒人踏殺を機にした全国での暴動では、トランプは制圧せよと全国の知事に呼びかけるばかりで、犯罪者となった白人警官について何も言及せず、州兵どころか軍隊まで動員を命じ、さらに反発を招いている。

後手後手になったトランプの新コロナ対策批判、さらにトランプの経済優先の呼びかけに共和党知事が規制解除した州では2波が押し寄せ、修正を迫られている州もある。
暴動ではさらに感染が拡大することも懸念されている。

選挙まで後5ヶ月しかなく、党派に関係なく米国民が常に団結する戦争でも起こさない限り、何か特別の秘策でもない限り、トランプの大統領選での勝目はなくなっている。
票に結びつきやすい香港問題では、今後、かなり過激になってくるものと見られようが・・・。
欧州勢は英国も含め、すでに米国の大統領選挙後を見据えているようだ。