米ミネソタ州で警察官が膝で黒人男性の首を抑え続け死亡した事件への抗議デモが全米各地に広がっている。

これに対して、トランプ大統領は1日、警察官の行為には触れず、「私は利用可能なすべての連邦および、民間、軍の資源を動員している」と、自分の意のままに使える「何千人もの」軍と州兵に触れた。

2日には、自分の目標は「暴動と略奪を止めさせ、破壊と放火を終わらせ、法を守るアメリカ人の権利を守ることだ。その権利には修正第2条(国民が武器を保有し携帯する権利)も含まれる」と述べた。1807年に制定された秩序回復のための反乱法を発動する可能性を示唆したものだとされている。この法は、国内で暴動や反乱、謀反を鎮圧するために軍隊を使うことを意味する。
「州知事が暴動を制圧できない場合には、大統領権限で行動を起こす」とも言った。各州知事の合意なしに反乱法を発動して軍隊を派遣すると示唆した。
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こうした中、5月末から今月初めにかけて実施された複数の世論調査で、黒人層の警察に対する不信感が浮き彫りとなった。
1、ニュースサイトのアクシオスと調査会社イプソスが2日午前に発表した調査結果によると、自分自身や家族が警察に守られているとの信頼感を持っている人は、有権者全体の69%、白人の77%を占めたのに対し、黒人では36%に過ぎなかった。

2、モンマス大学が同日午後に発表した調査結果では、デモ隊が示している「怒り」について、少なくとも一部は正当だと考える人が78%に達した。デモ隊による「行動の少なくとも一部」は正当だとする回答は54%と過半数に上った。

3、CBSニュースと調査会社ユーガブの調査によると、警察は、黒人より白人に甘いとする回答が全体の57%を占め、公平に対応しているとの回答は39%だった。
これを人種別にみると、「白人に甘い」と感じる人は白人の52%、黒人では78%に達した。
党派別にみると、公平だと答えた人は共和党支持者の61%を占めたのに対し、民主党支持者では17%にとどまった。
同調査で事件や抗議デモへの「トランプ大統領の対応を支持」すると答えた人は32%にとどまり、支持しない人が49%に上った。
また、トランプ氏は白人を優遇しているとの回答が全体の75%を占めた。

アクシオスとイプソスの調査は5月29日から今月1日にかけて、無作為に抽出した成人1033人を対象にオンラインで実施された。
モンマス大学は5月28日から今月1日に807人、
CBSニュースとユーガブは5月29日から今月1日に2071人を、それぞれオンラインで調査したもの。
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ワシントンの州兵部隊によれば、「ホワイトハウスと連邦記念碑の近くで行われる抗議活動の間も秩序を維持するために、何百人もの兵士と航空部隊が米国公園警察、連邦警察、地下鉄警察を支援している」。
2日夜には、10の連邦機関の法執行官が、ホワイトハウスや議会の周囲、連邦機関やモニュメントの周囲を中心にワシントンに配備された。
これには、FBI、ATF、麻薬取締局、米国元帥と司法省の刑務所役員局、税関と国境警備局、ICE、国土安全保障省のシークレットサービスと沿岸警備隊が含まれる。
全米で少なくとも26州とワシントンは現在、「生命と財産を守り、平和、秩序、公共の安全を維持するために」州兵2万人以上を動員していると、州兵総局の局長ジョセフ・レンゲル空軍大将は述べている。
州兵部隊を動員したのは、アリゾナ州、アラスカ州、カリフォルニア州、コロラド州、フロリダ州、ジョージア州、イリノイ州、インディアナ州、ケンタッキー州、ミシガン州、ミネソタ州、ノースカロライナ州、ネブラスカ州、ネバダ州、ニューハンプシャー州、ニューヨーク州、オハイオ州、ペンシルベニア州、サウスカロライナ州、サウスダコタ州、テネシー州、テキサス州、ユタ州、バージニア州、ワシントン州、ウィスコンシン州の全26州。州兵部隊は、引き続き連邦政府の要請を受けて各州知事が命令を出す「連邦任務」と、各州知事の指揮下の任務を遂行している。さらに地元の警察には、FBIやその他の連邦政府の法執行官が加わっている。
そして、空中では連邦政府の監視機が1日、ニューヨーク州バッファロー、イリノイ州シカゴ、ワシントン、ミシガン州デトロイト、テキサス州エルパソ、フロリダ州マイアミ、カリフォルニア州サンディエゴ上空で監視飛行を行っている。その大半は税関・国境警備局(CBP)の所属だが、FBIや軍の航空機とヘリコプターも使われている。
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トランプ大統領は、軍隊を動員して早期に暴動を鎮圧しても血生臭く、票にはつながらない。軍隊を動員して煽り、長引かせ、暴動に手を付けられないようにして、民主党支持層にも暴動に批判する人たちを陣営に糾合する形で、鎮圧する可能性もある。
トランプにとって問題の本質などどうでもよく、騒ぐなという独裁ぶりを露にし、さらに暴動がエスカレートする原因を作り出している。しかし、共和党、福音派の票だけでは勝利できず、新コロナ対応批判もあり、今回の暴動を選挙に生かす方策を練っているものと見られる。当然、ファーウェイ問題、香港問題の対応もより過激になってくるものと見られる。
すべての焦点は5ヶ月後に迫った11月3日の大統領選挙にある。時間のゆとりはない。負ければただの不動産屋のおっさんに逆戻りする。ただ、これまでに評価できるのは一帯一路軍事覇権戦略を露にした習近平独裁政権の中国と真正面から対峙してきたことだろうか。

トランプはゲルマンだ。その民族的性格を反映しているのだろうか。

トランプが負ければ、こん日の新コロナ、人種問題から下院・上院とも民主党が圧勝する可能性が出てくる。
上院の改選議席33、今回は民主12に対して共和党は21が改選される。中間選挙の上院改選では21対10で民主党が圧勝している(無所属2)。
2年に一度の総選挙の下院も235対199で民主党が圧勝している。
日本も柔軟路線に変わる可能性が高い。