三鬼商事が8日発表した9月末時点の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のビジネス街のオフィス平均空室率は、前月比0.36ポイント上昇し3.43%だった。
新型コロナウイルスの流行が影響し7ヶ月連続で悪化した。3.60%だった平成29年3月以来、3年半ぶりの高水準となった。
業績悪化や在宅勤務の普及などにより、中小企業を中心に解約や面積を縮小する動きが続いている。
広いオフィスへの移転を決めていたものの、コロナを理由に撤回する企業もある。
3.3平方メートル当たりの平均賃料は0.39%安い2万2733円と、2ヶ月連続で下落した。
空室率は、今後、緩やかに上昇と予測されるものの、令和2年に都心で相次いだ新築オフィスビルの供給が3、4年はいったん落ち着くため、急激な上昇の可能性は低いと見られている。
ただ、さらに空き室率が悪化すれば、家賃も下がってくるものと見られる。