22日横浜市長選挙の投開票が行われ、無所属の山中竹孝(元横浜市立大教)が当選、自民党衆議から無所属で出馬した小此木八郎氏は、これまで衆議8回当選ながら、出遅れと保守層、公明票を纏め上げることができず大差をつけられ惨敗した。敗戦を受け小此木氏はまだ56歳ながら政界からの引退を表明した。
菅首相は当初、小此木氏の市長選への出馬は反対であったが、最後は支援、新コロナ感染爆発下、積極的な支援はまったくできなかった。
ただ、横浜市議会の最大会派「自由民主党・無所属の会」36人のうち30人は小此木支援に回ったが、力が入らなかったのか小此木氏の票は伸びなかった。
1、出遅れ感も大きく、
2、本部・神奈川県・横浜市の自民党が推進しているIRカジノ誘致に対して反対を表明しての出馬となり、自民党票や推進派の保守層の票を纏め上げることができなかった。
3、当然、公明党もIR誘致の政権与党、自主投票により茶を濁した。
小此木氏は1993年の最初の衆議選から菅首相にお世話になっており、それも菅氏とともに自民党無派閥だった。
まだ、若いもののこれまでに国家公安委員長や防災担当の内閣特命担当大臣にも2回歴任していた。
林文子氏は、2017年7月の3期目の市長選では598,115票、53.13%を獲得しての圧勝だったが、所詮カメレオン、新コロナでは黒岩知事のリーダーシップに対し、感染爆発の横浜市にありながら林氏の影は限りなく薄く、今回の選挙でも75歳の高齢ながら未練がましく、引きずるだけ引きずり出馬表明、自民党支持層・保守層を分裂させる一因にもなった。
それで当選すれば、大したものだと評価されようが、この間、何の実績もなく、女性票も遠くへ離れ、それが今回の選挙で前回選挙より40万票も減らす結果となった。
小此木氏はIRカジノ誘致反対ではなく、白紙化での出馬が保守層や1枚岩の公明票を取り込むため必要ではなかったろうか。参謀が乏しかったのか選挙戦略も敗因と見られる。
福岡市の最近の2人の市長は、ともに問題案件の白紙化を唱え出馬、問題の反対票や反対女性票を取り込みぎ当選、当選すれば居直るのが常套手段となっている。
菅氏も小此木氏も長年政治家でありながら、海千山千の水面下で豪腕の私設秘書を抱えていないようだ。
当結果は、10月の衆院選挙、菅首相の自民党総裁選にも大きく影響する。
スクロール→
横浜市長選挙候補者別得票数(確定版)
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2021年8月22日投開票
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有権者数
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3,103,678
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総投票数
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1,507,554
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←率 37.21%
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候補者上位3名
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山中竹孝
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小此木八郎
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林文子
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獲得投票数
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506,392
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325,947
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195,926
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投票に対する獲得率
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33.59%
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21.62%
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13.06%
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各区別獲得投票率
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総投票数
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獲得率
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獲得率
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獲得率
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鶴見区
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103,643
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29.89%
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31.32%
|
10.87%
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神奈川区
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95,630
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30.75%
|
28.48%
|
11.85%
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西区
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42,555
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30.79%
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22.00%
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15.24%
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中区
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57,025
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30.09%
|
21.67%
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17.18%
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南区
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75,827
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31.34%
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24.10%
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14.86%
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港南区
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92,668
|
33.72%
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22.68%
|
13.90%
|
保土ケ谷区
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81,982
|
33.91%
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21.81%
|
13.78%
|
旭区
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99,279
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35.37%
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20.74%
|
12.93%
|
磯子区
|
69,037
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32.24%
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20.35%
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13.72%
|
金沢区
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85,664
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36.50%
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21.23%
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13.00%
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港北区
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142,097
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33.70%
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19.76%
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12.49%
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緑区
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71,613
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34.91%
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20.49%
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11.93%
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青葉区
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128,142
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35.87%
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16.12%
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11.12%
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都筑区
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84,766
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34.23%
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18.53%
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12.91%
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戸塚区
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116,029
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33.75%
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19.48%
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13.48%
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栄区
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52,982
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37.17%
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19.44%
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13.47%
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泉区
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62,251
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34.15%
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20.26%
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13.88%
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瀬谷区
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46,364
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32.39%
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21.37%
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13.52%
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