台湾衛生福利部食品薬物管理署は17日、韓国から輸入された「辛ラーメン」から発がん性物質が検出されたことを明らかにしたと現地の自由時報が報じた。
同署によると、海外から輸入した食品の通関検査で不合格になった製品にカップ麺の「辛ラーメンブラック豆腐キムチ」が含まれた。
問題の製品のスープから発がん物質エチレンオキサイド(EO)が1キログラム当たり0.075ミリグラム検出された。
このため、台湾の食品安全衛生管理法の規定に従い、1千箱、1128キロ全量が返送または廃棄される。
エチレンオキサイド(EO)については、国際がん研究機関(IARC)は吸入暴露につき、ヒト発がん性物質(Group 1)と分類している。
エチレンオキサイド(EO)は、医療機器や精密機械を滅菌するために用いられる猛毒物質。
2-CEは、EO が塩素( Cl -)と反応し、組成される。
韓国は2021年にも欧州で規制されている2-CEを含んだ食品を欧州輸出し問題となった。
欧米での規制
EO:米国とカナダは農産物などの燻蒸剤、殺菌剤として使用、吸入毒性でヒト発がん性物質と分類している。
米国・カナダで EO は7〜50 ppm、2-CE は940 ppm、
EU は EO と 2-CE の合計で0.02〜0.1 ppm、
日本はEO と 2-CEとも規制基準なし、
ただし、暫定基準として、EO、2-CE(2-Chloroethanol・2クロロエタノール)について、農・畜・水産物および加工食品(カプセル除外)には、「30 ppm 以下」、幼児を摂取対象にする食品には「10 ppm 以下」と設定している。
辛ラーメン(即席)は、新コロナ前は安価に販売されていたが、新コロナでティッシュペーパーや即席ラーメン類がスーパーの棚からなくなり、再度登場したときには、即席ラーメン全般が大幅値上がりしていた。辛ラーメンも日本の有名ブランド即席ラーメンより、高く販売されたりもしている。そして今回の円安値上げでさらに高くなっているようだ。