かっぱ寿司のカッパ・クリエイト田邊社長を逮捕へ ゼンショー刑事告発 逮捕に疑問も
警視庁は30日、回転ずしチェーンの「かっぱ寿司」を運営する「カッパ・クリエイト」の社長が、以前勤めていたライバルチェーン「はま寿司」から営業秘密に当たるデータを不正に持ち出したなどとして、不正競争防止法違反の疑いで社長の逮捕状を取り、逮捕する方針。
「かっぱ寿司」を運営する「カッパ・クリエイト」の田邊公己社長(46)は2020年、競合する別の回転ずしチェーン「はま寿司」の営業秘密に当たる情報を不正に持ち出したなどとして、不正競争防止法違反の疑いがあるという。
警視庁は昨年「はま寿司」からの刑事告訴を受けて捜査を進めていたが、仕入値に関するデータを不正に持ち出した疑いなどで社長の逮捕状を取った。
社長は、かつて「はま寿司」の運営会社の役員を務めていて、一昨年、その親会社から、「カッパ・クリエイト」の顧問に転職し、副社長を経て昨年、社長に就任していた。
「カッパ・クリエイト」は東証プライム上場で、全国に「かっぱ寿司」300店舗余りを展開している。
以上、NHKニュースより
逮捕するだけの価値ある仕入情報なのだろう。
カッパ・クリエイトも社長が刑事告発され、捜査機関が捜査を進めているにもかかわらず、いつまでも社長にしておく体質はいかがなものだろうか。
なお、田邊氏はゼンショーHDの役員には一度もなっていない。
はま寿司には2014年6月~2017年9月まで取締役として就任し、その後は、ゼンショーグループのジョリーパスタやココスジャパンの代表に就任していた。
ココスジャパン社が2019年9月 日本レストラングループに売却され、代表期間は2019年8月までだったと推定される。
はま寿司を離れ3年以上経過した2020年11月にカッパ社の顧問に就任していた。
警視庁も逮捕するからには、かっぱ寿司側で、はま寿司の仕入れ情報を利用した証拠を有しているのだろう。
はま寿司当時、取締役として情報をダウンロードしたとしても業務で使用する限り問題はなく、その後もゼンショーグループ2社の代表を務めており、はま寿司の仕入情報をかっぱ寿司の仕入れに使った証拠がなければ逮捕できないだろう。
田邊氏側の弁護士次第では刑事裁判でもゼンショー側が勝訴するとは限らない。
その前に検察は起訴に際し、どう判断するのだろうか。
憲法第22条第1項の「職業選択の自由」もあり、問題も見え隠れする逮捕となる。
なお、退職時などに締結する守秘義務契約の期間はいくらでも設定でき、最終判断はその内容により司法当局の判断になる。
スクロール→
代表取締役社長 田邊公己 |
1976年3月生 |
1998年3月 |
ゼンショー(現ゼンショーホールディングス)入社 |
2009年4月 |
同社経営企画室 ゼネラルマネージャー |
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2014年6月 |
はま寿司 取締役 |
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2017年9月 |
ジョリーパスタ 社長執行役員 |
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2017年11月 |
同社 代表取締役社長 |
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2018年12月 |
ココスジャパン 代表取締役社長 |
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2020年11月 |
カッパ・クリエイト入社 顧問 |
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2020年12月 |
カッパ社 執行役員副社長 |
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2021年2月 |
カッパ社 代表取締役社長(現任) |