アイコン デベロッパーの動向②

コスモスイニシアは事業再生ADRにより私的整理のガイドラインに基づき、再建されようとしている。

しかし、現実は同社の開発案件では建設業者が決まらず、ゼネコン間をたらいまわしにされているのが実情である。

元々私的整理のガイドラインは、金融機関が何行(2行以上)にもおよび、金融機関で調整するときに、旗振り役のメイン銀行のもとに取引行が話し合い、カット率など決定して再建させてきた。(単独行で行う場合は、産業再生法を用いながらDES(債務の株式化)手法が用いられてきた)金融機関主導型であった。金融機関同士で貸し借りが生じ、その後同様な対象案件が生じた場合に、その貸し借りが重要な役目をはたしてきた。
ところが、産業活力再生特別措置法に基づき再生コンサル主導でコスモスイニシアは再生される段取りである。
来る7月24日の事業再生案の決議により銀行借入の債務カットに成功したとしても、新たな開発用物件取得には巨額な借入れ資金が必要であり、債務カットした金融機関が新たなる融資を行った前例もなく、同社がどういう手法で開発資金の調達を行うのか、資金調達手段が見えてこない限り大きな課題を残したままとなる。同社は消えうる存在でしかないのであろうか。オリックスのようなスポンサーが100%株式を持てば別であるが・・・。 
コスモスイニシアの09年3月期の自己資本は▲451億83百万円である。
 
2年先まで生き残ったら不動産会社の再生に良い事例になろう。
 
「最後の破綻となるのかジョイントコーポレーション」
 
続く
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[ 2009年6月19日 ]
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