アイコン 九州電力/日本初のプルサーマル発電開始

プルサーマル九州電力では、玄海原子力発電所(4基)の3号機に、18日再利用核燃料のMOX体を装荷終了したと発表した。全国初となるプルサーマル発電が開始される。
3号機はMOX燃料を装荷するため検査に入っていたが、終了して、それまで使用していた燃料棒113体、新ウラン棒64体、MOX棒16体の合計193体を全部装荷終了したと発表した。MOX燃料棒は全体の8.29%の16体にとどまっているが、試験兼商業運転(=実験炉)して今後順次その比率を高めていくものと思われる。

MOX燃料
MOX燃料は、使用済み核燃料中に含まれるプルトニウムを再処理により取り出し、二酸化プルトニウム(PuO2)と二酸化ウラン(UO2)とを混ぜたものである。 主として高速増殖炉の燃料に用いられるが、既存の軽水炉用燃料ペレットと同一の形状に加工し、核設計を行ったうえで適正な位置に配置することにより、軽水炉のウラン燃料の代替として用いることができる。これをプルサーマル利用と呼ぶ。
これらの作業は、九電が使用済み核燃料を常時イギリス(BNFL)とフランス (COGEMA)の再処理会社に送っており、そのフランスの会社で再処理したMOX燃料が、送られてきて装荷したものである。
MOX核燃料は1体約9億円、新ウラン棒体は1体約2億円。4倍から5倍高い。

日本の原発の実情
日本原燃では、濃縮ウランを製造するほか、高レベル放射性廃棄物のガラス固化体の中間貯蔵を行う事業を行っている。九州電力等日本の原子力発電所で発生した使用済み核燃料をイギリス(BNFL)とフランス (COGEMA)で再処理した時に発生した「ガラス固化体」が、逐次日本に返還されてきている。これら返還ガラス固化体は、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターにおいて、貯蔵ピットで保管されている。ガラス固化体は崩壊熱によって常時高温であるため外気による自然対流によって冷却され、排出される外気は放射線モニタリングされている。40~50年くらい経って発熱量が少なくなってから、最終的に地下300m以上の地層に埋設処分する計画である。

しかし、使用済み核燃料は、イギリスやフランスや六ヶ所村に送られているが、その量は使用する燃料体に比べ僅かであり、九州電力だけでも2000棒体以上が原発基地内の貯蔵庫に保管され、増加する一方である。

プルトリウム爆弾に化けている可能性
原発の建設は、解体問題や使用済み核燃料の保管問題など、クリアーすべき重要問題を擁しており、そうした問題を解決しなければ、原発の新建設や東芝等による輸出は禍根を残すものとなろう。
日本原燃は今だMOX燃料さえ作っていない。フランスやイギリスは下手したら日本から送られた使用済み核燃料からプルトリウムを抽出して、プルトリウム爆弾を製造している可能性もある。
 

[ 2009年10月21日 ]
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