アイコン 長崎・西海水研/陸上世界初のクロマグロ産卵・孵化成功

独立行政法人水産総合研究センター(FRA)は23日、長崎市多以良町の西海区水産研究所 (西海水研)に設けた陸上水槽で、クロマグロの産卵に成功したと発表した。養殖研究用の陸上水槽では世界初となる。同センターは「安定的な採卵技術の確立 に向けた第一歩」と説明している。
 同研究所では、昨年から、円形の大型水槽(直径20メートル、深さ6メートル)2基でクロマグロ126匹を飼育。水温を生育に適した18~29度に保ち、LED照明で自然条件と同じ日照時間を確保してきた。
5月16日に水槽1基で初の産卵を確認。翌朝までに1万5400粒が生まれ、7840匹が孵化した。22日までの産卵数は2基で約20万粒に上るという。

従来、人工的に養成したクロマグロ親魚からの採卵は、FRA を含む日本の数ヶ所において海面生簀(イケス)で行われているが、水温などの自然環境条件が海域や年により変動するため、親魚の成熟状況や採卵成績は非常に不安定だった。
そのため、環境条件を制御可能な本施設(水産庁施設整備補助金で整備)を用いて、農林水産技術会議委託プロジェクト研究で環境条件の制御による養成親魚からの安定採卵技術の開発に取り組んできたもの。

西海区水産研究所(西海水研):本所:長崎市多以良町1551-8(角力港沿)
五島庁舎、奄美庁舎、石垣庁舎、八重山庁舎を有している。
これまでのマグロ養殖は、海洋で捕獲したマグロの稚魚を養殖したものであり、長崎県には多くのマグロの養殖場もある。水産王国復活を狙う長崎県にとっても安定的な水産資源確保に朗報である。

[ 2014年5月24日 ]
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