アイコン SB系米スプリント Tモバイルとの合併中止 経営権争い 衛星TVディッシュ買収か

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ソフトバンクグループが、傘下の米携帯電話4位スプリントと同3位のTモバイルUSとの経営統合交渉を打ち切る方針を決めたことが31日、分かった。

 近くTモバイルの親会社であるドイツテレコムに交渉中止を申し入れる。これにより、ソフトバンクの米携帯電話事業での拡大戦略は大きな転換を迫られる。

 ソフトバンクとドイツテレコムは、スプリントとTモバイルを株式交換方式により経営統合させる方向で交渉を進めていた。
ドイツテレコムは、統合後の新会社の経営権を握ることに固執。当初は出資比率にこだわらない方針だったとされるソフトバンクだが、27日に開いた同社取締役会で、新会社の経営権を取れないことに疑問の声が強まり、交渉を打ち切ることにした。

ソフトバンクは統合により、顧客規模を拡大した上で、次世代技術を使った通信網などへの投資の効率化を図り、首位ベライゾン・コミュニケーションズ、2位AT&Tを追撃する構想を描いていた。

Tモバイルも統合を必要としているが、スプリントほど必要に迫られてはいない。

時価総額がスプリントの約2倍のTモバイルが今回の交渉で強い立場にあるのは明らかで、親会社のドイツテレコムが支配権を要求するのは当然だろう。

ソフトバンクは、スプリント買収(2013年7月)後の2014年には、Tモバイル買収を進めた。当然、経営権はSB側が持つというものだった。
しかし、オバマ時代、独占禁止法を盾に両社の統合・合併が認められなかったことから、孫社長は大統領就任前のトランプ氏に会い、両社の合併の道筋を作った。
前回の買収から時代も変わり、Tモバイル側も欲を出したものと見られる。

ソフトバンクの創業者である孫正義会長はスプリントを何とかしようと、過去数ヶ月には米資産家のウォーレン・バフェット氏やジョン・マローン氏にも接触した。
だが、マローン氏が出資している米チャーター・コミュニケーションズからは「ソフトバンクにとって魅力的な理由は理解するが、チャーターはスプリント買収に関心はない」と言われ、道は閉ざされた。
一方、Tモバイルとの交渉行き詰まりでスプリントは、米衛星テレビ会社ディッシュ・ネットワークに歩み寄るとの観測から、ディッシュの株価は急伸している。
しかし、スプリントにとって最高のパートナーはやはり同業者のTモバイルということは間違いない。

ディッシュ・ネットワーク(Dish Network)は、
アメリカ合衆国において衛星放送サービスを行っている放送サービス会社。または同サービスを運営する会社。本社はコロラド州メリディアン。
同社は、地方の電話プロバイダと連携し、さらにブロードバンドテレビを連携するため、WildBlueと提携している。2007年現在1300万世帯が加入している。

以上、
携帯通信業界が、今後、どちらへ向かっていくのか孫さんにもわからないのだろう。

 

アメリカの携帯電話会社
加入数は2016年9月現在 単位:百万人
事業者名
加入数
備考
Verizon Wireless
143.8
2013年9月に、ベライゾン・コミュニケーションズが、ボーダフォン保有株を買取り、ボーダフォンとの合弁解消。
AT&T Mobility
133.3
親会社の合併により、シンギュラー・ワイヤレスから改名。2011年にT-Mobile USAの買収を発表するが、司法省の反訴で撤回。2014年3月に、フラットレートのCDMA事業者リープ・ワイヤレスの買収を完了。
T-Mobile US
69.3
ドイツテレコムの子会社。2013年5月に、MetroPCSとの合併を完了し、T-Mobile USAからT-Mobile USとなる。旧MetroPCSのCDMAネットワークは、W-CDMAネットワークに変更終了。2015年第2四半期に、加入者数で、スプリントを抜く。 
Sprint
59.1
ネクステルより受け継いだiDENは2013年6月末で停波。2013年7月にソフトバンクが買収を完了して、スプリント・ネクステルからスプリントに社名が戻る。同時に、クリアワイアを100%子会社化。ソフトバンク傘下で、T-Mobile USの買収をはかるも、FCC(連邦通信委員会)が難色を示し、2014年8月に一旦断念。WiMAXのサービスは、2016年3月末ですべて終了。2017年T-Mobile USとの合併交渉

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[ 2017年11月 1日 ]
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