アイコン 中国 大幅関税引き下げ

人民日報海外版は、今年から中国では、グロスやアイシャドー、香水などの化粧品の関税が10%から5%に、コーヒーメーカー、スマート温水洗浄便座などの関税が32%から10%に、ミネラルウォーターの関税が20%から10%に、オムツや一部の粉ミルクの関税が0%にそれぞれ引き下げられた。
その他、自由貿易協定(FTA)に基づき、関税が0%になった商品は8000種類以上あると報じた。

2017年、中国でニーズが高いハイクオリティー商品が次々に減税リストに盛り込まれた。そして、今年に入り、「2018年関税調整方案」の実施が始まった。
低い関税、ひいてはゼロ関税の時代に突入し、消費者は一層手ごろな価格で質の高い商品を購入することができるようになっている。
これも、中国が輸入を拡大し、開放を強化していることの表れで、中国の需要と供給のモデル転換と高度化にとっても追い風となる。

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<消費者の選択肢が増え、輸入品の価格も手ごろに>
中国商務部の高峰報道官は、最近の定例記者会見で、「現在、当国は24ヶ国・地域と、16種類のFTAを提携し、すでに15種類の協定が実施され、関係する8000種類以上の輸入商品の関税がゼロになっている。
現在、上述のFTAの枠組下で、中国の総輸入額の3分の1の商品が関税の面でその恩恵を受けており、そのほとんどが末端消費品。これにより、中国の消費者の選択肢が大幅に増え、消費者に実質的なメリットがもたらされている」と強調している。

その他、財政部の関連の責任者は、「今回の減税は、ニーズが高く、国民の日常生活と密接な関係があり、国内で供給が追い付かないこともあった質が高く、特色ある商品を対象に実施されている」と説明した。

<「開放」の約束を実行に移す>
中国社会科学院財経戦略研究院の何代欣副研究員は、 「大々的な関税の引き下げ実施は、中国がグローバル化を深化させるための重要な手段。中国は『開放』という約束を積極的に実行しており、関税が引き下げられると、輸入商品のコストが下がり、需要に対する刺激に直接つながる。そして、輸入が拡大し、中国の輸出入のバランスが一層よくなる」と分析した。

中国貿易促進委員会研究院国際貿易研究部の趙萍部長も、「過去のハイテク商品から現在の商品に至るまで、関税の引き下げが流れとなっている。これは、ハイレベルでの対外開放における、中国の貿易に対する見方が変化していることの表れ。輸出入のバランスが良くなるよう促進すると同時に、中国経済の発展がもたらす利益を国際市場と一層共有できるようになる」との見方を示した。

近年、中国政府は、輸入と輸出の両方を重視する姿勢を堅持しており、積極的な輸入関連の政策実施を加速させている。
高報道官は昨年11月、「世界金融危機が勃発して以降、中国の輸入額は5815億ドル(約64兆円)増加した。世界の貿易成長の約20%を占める数字で、世界の貿易回復を牽引する重要な力となっている。
世界貿易機関(WTO)の統計によると、中国の輸入増加ペースは世界の平均ペースや米国、ドイツ、日本などの貿易大国のペースを明らかに上回っている。今後5年、中国は総額10兆ドル(約1100兆円)の商品やサービスを輸入するだろう」と述べた。

今年11月5~10日、中国で第1回中国国際輸入博覧会が開催される予定。
対外開放が一層進んでいるのを背景に、中国政府が世界に市場を開放する上で重要なイベントとなる。

<需要と供給の構造のモデル転換と高度化>
特筆すべき点は、自由貿易区の項目下のゼロ関税商品には、中国国内の末端消費品製造に必要な中間商品と原材料もたくさん含まれている点。
末端商品にしても、中間商品、原材料にしても、中国国産の消費品の構造の高度化が推進されることが期待される。
何氏は、「中国は関税の引き下げを継続して行い、国内取引と貿易との間にある『保護柵』を少しずつ取り払っている。
つまり、中国国内の商品の品質や価格と、海外のそれらとの差が少しずつ縮小し、世界と歩調を合わせるようになっている。関税という障壁が低くなり、貿易とコミュニケーションが円滑化され、中国国内の商品のモデル転換と高度化が一層促進されるだろう」と予測している。

関税が引き下げられると、メリットもあるが課題もあり、専門家は、モデル転換と高度化のためには、さらに多くの対策が必要であると指摘している。例えば、越境ECの通関、在庫、物流などの面の円滑化を一層推進し、消費品を輸入しやすいようにしなければならない。
また、供給側の構造改革を通して、「メイド・イン・チャイナ」のレベルを向上させ、民族ブランドを強化することこそが、商品を中国国内外の市場で立脚させるための基礎となる。
以上、人民日報参照

かくして裏がある。中国の主力製品の一つ鉄鋼製品や石油精製品を大量に他国より安価に輸出している。繊維製品はすでに賃金増=生産コスト増から、その地位を東南アジアに奪われているが、新たに急成長のスマホなども同国の巨額輸出品となっている。繊維・日用雑貨・電子製品などまだまだ巨額を輸出しているが、強い製品の輸出を増加させるためには、自国の関税を引き下げ、見返りに相手国に関税を引き下げさせる効果があり、FTAの締結先も多くなってきている。

中国の観光制裁下、韓国の免税店が過去最大の売上高を記録している。その原因は中国からの買出し・運び屋にある。大きなトランクを空で持ち込み、トランクいっぱいにして帰る。これまで関税も高く、中国で売れば大儲かりすることから、運び屋の爆買いが生じていた。特に化粧品がターゲットになっており、今回の関税引き下げで影響を受ける可能性が大きい。ただ、中国特有の禁止成分により輸入禁止措置が取られている化粧品もあり、そうした化粧品は運び屋の領域になると見られる。

FTAを締結していても、今日の韓国と米国のように双方国で貿易赤字問題が発生した場合、ダンピング課税やセーフガード発動などにより、強制的に貿易赤字を減らさせる動きに転ずる。FTAに浮かれて輸出拡大ばかりでは相手先の産業が潰れてしまう。

ましてや、韓国と中国のFTAのように、政治ネタで貿易制裁を一方的に受け、それに対抗しようにも、さらに逆制裁を受ける可能性もあり、0や低関税率での輸入に甘んじなければならず、主導権をどちらが持つかで、(政治も含めた保護)貿易も政治の道具にされる。
中国にしてもサムスン電子の半導体がなければ、今の中国の電子製品産業は成立せず、大被害を受けるのであるが・・・。
 
貿易・経済問題が戦争にまで発展したのは、太平洋戦争が過去最大であろうか。それも東南アジアを植民地化していた列強諸国による南シナ海の封鎖にあった。今や、その封鎖をこともあろうに中国が演じている。
 軍事力行使の戦争も貿易制裁などの経済戦争も自国の利から発する同類のものだ。
 

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[ 2018年1月26日 ]

 

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