アイコン 米アップル マイクロLEDディスプレーを自社開発へ コードネーム「T159」

 

 

アップルは、自社で次世代の端末用マイクロLEDディスプレーを設計・製造する独自開発に乗り出している。同社にとってディスプレーの内製化は初めて。
同社は試験目的で幾つかのディスプレーを生産するため、カリフォルニア州の本社近くにある秘密の製造拠点を利用している。この計画に詳しい複数の関係者が明らかにした。

同社は次世代のマイクロLEDディスプレーの開発に大規模投資を行っていると、関係者が社内の製品計画段階であることを理由に匿名を条件に語ったとブルームバーグが報じている。

マイクロLEDディスプレーは現在使われている有機EL(OLED)ディスプレーとは異なる発光化合物を使い、実現すれば将来の端末は一段と薄型で高画質、省電力消費となる可能性がある。

  関係者によると、有機ELディスプレーよりも製造がずっと難しいことから、同社は1年ほど前にこのプロジェクトを中止しそうになったこともあったが、プロジェクトはそれ以降前進し、技術は現在は進展した段階にある。ただ、消費者が完成品を目にするのは恐らく数年先になる見通し。

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この野心的事業は、同社が主要部品の設計を内製化しようとする動きの一環で、最も新しい取り組み。アップルは数年前から自社の携帯端末向けに半導体を設計してきた。
同社の今回の取り組みは、サムスン電子やジャパンディスプレイ、シャープ、LGディスプレイなどのディスプレーメーカーに加え、画面のインターフェースを手掛ける米シナプティクスなど、さまざまな現在のアップルサプライヤーに長期的に打撃を与える可能性がある。

<価格に左右されない独自のディスプレー内製化>
また、有機EL技術開発で主導する米ユニバーサル・ディスプレイにも影響を及ぼし得る。
ディスプレーの試験を手掛けるディスプレイメート・テクノロジーズを率いるレイ・ソネイラ氏は、自社で設計を行うことはアップルにとって「絶好のチャンス」だとし、「有機ELディスプレーや液晶は誰でも買うことができるが、アップルはマイクロLEDを自社で持つことができる」と指摘している。

ただ、実現は容易ではない。新ディスプレーの大量生産には新規の製造設備が必要となる。最終的にアップルは、製造の混乱で利益を損なうリスクを最小化するため、新ディスプレー技術の生産を外部委託する可能性が高い。
カリフォルニア州サンタクララの拠点は、大量生産を行うには小さ過ぎるものの、同社は独自開発の技術をパートナーと共有することはできるだけ先延ばししたい考え。
関係者の1人は「われわれは多額の資金をこの拠点に投入してきた」と述べ、同拠点は「開発段階で全てを内製化するには十分な大きさだ」と述べている。

<開発コードネーム「T159」>
今回の秘密の取り組みのコードネームは「T159」で、アイフォーンとアップルウオッチのディスプレー技術を統括するリン・ヤングス氏が責任者を務める。
アップルにとっては、初の形態である6万2000平方フィート(約5760平方メートル)の製造拠点はカリフォルニア州サンタクララにあり、クパチーノの本社キャンパス「アップル・パーク」から車で15分の場所に位置する。
  アップルは2014年の新興企業ラックスビュー買収から約1年後、台湾にディスプレー研究施設を開設。ディスプレー内製化が可能かテストするために、台湾のエンジニアはアップルの技術を使って数個の液晶ディスプレーを開発した。これはサンタクララ工場で組み立てられ、アイフォーン「7」の試作品に組み込まれた。アップル幹部はこれをテストした後、ディスプレーチームにアップルが設計したマイクロLEDディスプレーの開発を進めることを承認したという。

サンタクララの拠点では約300人のエンジニアが、マイクロLEDディスプレーの設計と製造を進めている。アップルのエンジニアがサムスンなどのサプライヤー製のディスプレーと最終的に置換できる自信が高まったのは、ここ数ヶ月になってからだとされる。
関係者によると、マイクロLED技術がアイフォーンに搭載されるのは、少なくとも3年から5年かかる可能性が高い。アイフォーンはアップルの稼ぎ頭だが、新ディスプレー技術は最初にアップルウオッチに搭載されるという前例がある。
有機ELディスプレーは2014年に発表されたアップルウオッチに搭載されたが、アイフォーンXに採用されたのは昨年になってからだ。それまでは、サムスンとLGの有機ELディスプレーの使用拡大となる。

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[ 2018年3月20日 ]

 

 

 

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