アイコン 18兆円バヅーカの威力  甘~い 甘利明経済財政担当相の演説  

 

甘利明経済財政担当相は11日、川崎市などの街頭演説で、日経平均株価が10日に2万円の大台を一時、回復したことについて「株価は経済の先行指標だ。『これからは日本経済は買い』と、国内外の投資家が厳しい目で分析した結果だ」と指摘した。
 また、株価上昇に伴う公的年金の運用改善、公的年金積立金の株式組み入れ比率拡大を挙げて「国民の資産が増えている。年金の見通しが明るくなっている」とアピールした。
 以上、報道

さ て、そうだろうか、現在の株式相場はまさしく官制相場、国の政策により130兆円を国民や企業などから預かる年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF) が、昨年9月末日本株投資配分を拡大したことにより、今年から顕著に数百・数千億円単位で株式購入に動いており、下げに動くことがない安心感から、上値を 追う一方展開になっているだけといえる。

<株式市場に年金基金等から18兆円投入>
GPIFは、14年9月末時点で厚生年金と国民年金の運用資産130.9兆円を抱える。国家公務員共済(KKR)の運用資産は14年3月末で7兆6,239億円、地共済は同18兆9284億円、私学共済は同3兆8472億円。他に地方自治体が独自に運用する各種年金は合計で約21兆円に上り、総計約51兆円の共済年金がGPIFの運用方針に追随する。

GPIFが現行の15%の株式運用を25%引き上げることを決定しただけで、13兆円が株式市場に流れ込んでいる。当該の51兆円も同様の運用配分に変更するとしており、さらに5兆円が株式市場に流れ込む。これだけで18兆円が日本株を買い進むことになり、雪だるま式に転がしながら買い進むことになる。
内部留保を拡大させている企業の投資部門も当然、株式市場へ資金を投入。イケイケドンドンの社長が取り仕切る日本郵政も、巨額な貯金や保険の運用の株式枠も急拡大させているはずだ。

<株価はまだまだ上がり続ける>
これで、株が上がらないわけがない。当然、これに加え、外資の巨額ヘッジファンドやハゲタカファンドが乗り、株式市場への資金供給は拡大するのみとなっている。
株は上がるのみ、すでにバブル状態だが、まだこれ仕切りで18兆円が投資されたわれではない。まだまだこれからだ。
  外的なリスク要因がない限り、株は上がるのみ、官制相場であり、政府保証債のごときとなっている。特にこうした時には大型国際優良株が買い進まれることになる。

<実体経済との乖離は大きくなる一方>
しかし、実体経済を反映していない。安倍首相が誕生した時に日経平均は1万円、今や2万円、どれほど国民経済がよくなったのだろうか。
確かに超円安誘導により、輸出関連企業の業績はよくなった。また公共投資のタレ流しで建設業者の業績はよくなっている。しかし、国民生活・国民が消費する内需部分はまだ低迷している。
株価が2万円を付け安倍首相誕生時から2倍となったが、国民生活は税や社会保険料が上がるなか1.2倍でも1.5倍でも良くなったのだろうか・・・。
株価は景気の先行指数だとは官制相場ではない時に限り発言可能な言葉ではないのだろうか。官制ゆえに政権当事者が言うのは聞くに耐えない。

<実体経済との乖離拡大はリスクを拡大させる>
ただ、リスクは拡大する。下げ局面ではいち早くヘッジファンドなどが対応することから、利益は米国様に渡り、宿命といえる政策により買い支えようとする年金基金等がババァを引くことになる。
アメリカが長年日本に強く要請してきた郵政や年金基金などの巨額資金の株式投入を自ら実践しているまで、アメリカの思う壺に過ぎない。未来永劫に上がり続ける株式市場など歴史上ない。
また、実体経済と株式市場が乖離してもいずれ実体経済に調整される。それが半年後か2年後か3年後か10年後か誰にもわからないが・・・。



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[ 2015年4月12日 ]
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