アイコン ハーバードのチャールズ・リーバー教授を逮捕 ナノワイヤーの世界的権威

 

 

米司法省は、米名門ハーバード大学で生物学部の学部長を務め、ナノテクノロジーの権威として知られるチャールズ・リーバー教授が、国防総省から研究費を得る一方で、中国政府や中国の大学とも契約を結び報酬を得ていたのに、米政府に中国との関係を隠していたとして虚偽の説明をした疑いで逮捕した。

米司法省によると、リーバー容疑者は、国防総省やNIH=国立衛生研究所から合わせて1800万ドルを超える資金を得て、軍事関連などの研究を進めていた。

その一方で、中国湖北省の武漢理工大学にナノテクノロジーの共同研究所を設置し、毎月5万ドルの給与と年間15万ドルの報酬を受け取る契約を少なくとも6年間結んでいたほか、中国政府が外国の優秀な人材を引き抜く、「千人計画」に参加する契約も結んでいたという。

米国では法律で、政府に対して故意に、虚偽の供述を行った場合、刑事罰の対象になることが定められていて、リーバー容疑者は、米政府に中国との関係を隠し、虚偽の説明をした疑いで逮捕された。

米司法省は、中国政府などがアメリカの大学や研究機関の研究者をねらって、銭とひき換えに最新の技術を不正に入手していると警戒していて取締りを強化している。

以上、

 

公費やハーバード大の資金で研究しており、中国への情報流出は当然あったと見られ、取調べの経過しだいでは長期拘留必至の産業スパイ罪が適用される可能性もある。

 

<チャールズ・リーバー(Charles Lieber)>

1959年4月9日ペンシルベニア州フィラデルフィア生まれ

アメリカ合衆国の化学者。

半導体ナノワイヤーエレクトロニクスの世界的権威。

1985年スタンフォード大学博士課程修了。

カリフォルニア工科大学で2年間ポスドクを務めたあと、

1987年にコロンビア大学助教授就任、

1990年に同学准教授。

ハーバード大学教授。

300本を超える科学論文を共著し、25本の米国特許を保有し、ナノテクノロジーのベンチャー企業Nanosysを設立している。

 

受賞歴

2008年 - クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞

2012年 - ウルフ賞化学部門

2013年 - ウィラード・ギブズ賞

2016年 - レムセン賞

2019年 - ウェルチ化学賞

以上、

 

公共投資予算はじゃじゃ洩れ状態のなか、学術予算が政府の20年前の小泉時代から続く聖域なき削減により、学術研究が大幅後退の危機に瀕しており、日本には、中国の千人計画の対象者はもはやいないのかもしれない。

米国では研究に見合った予算が付けられたり、企業が研究費を寄付する。

といって最近、日本から頭脳流出の話はほとんど聞かない。それほど衰退しているのだろう。

[ 2020年1月29日 ]

 

 

 


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