18億円の「ダムの底掃除」をなぜ一括発注なのか
浦上ダム建設工事の中身は、簡単に言えばダムの底を掘る工事(貯水池掘削工)で、金額は約18億円。
問題になっているのは金額の大小ではなく、なぜこれを「一括発注」にしたのか という点である。
3月23日の長崎県観光生活建設委員会で、大村市選出の小林克敏県議がこの入札のあり方について質問していた。

県土木部の中村康博技官は、一括発注にした理由をいろいろ説明したが、最後はこう言った。
「総合的に判断して一括発注としました」
出た~悪い役人の最終兵器、「総合的に判断」。
これに対して小林県議が言ったことは、ものすごくまともだった。
「総合的判断というなら、一括発注と分割発注、それぞれの場合の根拠をデータで示してください」
当然の要求である。
技術的に一括が有利なら、そのデータを出せばいいだけの話である。
しかし、県土木部は最後まで、その根拠を示しきれなかった。
これが一番の問題だろう。
本当に「総合的判断」だったのか?
ここから先は、あくまで状況の話になる。
• 10ヶ月後 → 知事選挙
• 長崎建設業協会会長
• 瀬川光之県議
• 1ヶ月後 → 西海市長選挙
• 西海建設企業体&黒瀬建設(西海市)
• そして「一括発注」
こうやって並べると、県民がこう思ってしまうのも無理はない。
「最初から一括発注ありきで話が進んでいたんじゃないのか?」
だからこそ議会で「根拠を示せ」と言われたときに、数字や比較表や工期差やコスト差をきちんと出して説明する必要があった。
それが出せなかったという事実は重い。
私は数字を読み間違えた。だが、問題の本質はそこじゃない。
今回、私は「税抜き・税込み」を読み違えるという初歩的なミスをした。
これは本当に反省しているし、そこはきちんと訂正して謝罪します。
でも、県民が知りたいのはそこじゃない。
知りたいのは、
• なぜ分割ではなく一括だったのか
• その方が本当に安くて合理的だったのか
• 誰がその判断をしたのか
• その判断に政治的な力は働いていないのか
ここだと思う。
数字のミスは謝ります。
しかし、一括発注の妥当性の説明ができなかったという事実は、消えない。
むしろ、ここからが本番だと思っている。
巨悪は眠らせない。

JC-net・日刊セイケイ編集長・中山洋次





