【北海道】自転車店「カクイチ・ヴェロ」が12月閉店へ 創業83年、後継者不在や人材難が背景
調査基準日:2026年10月28日 | By JC-NET Editorial Team
北海道帯広市でスポーツバイク専門店「カクイチ・ヴェロSPORT大通店」を運営する(株)カクイチが、2026年12月上旬をめどに店舗の営業を終了することが分かった。1943年に創業した自転車販売業者で、約83年にわたる事業の歴史に幕を下ろすことになる。
同社は閉店理由について、スタッフの高齢化や人材不足、後継者不在、経営者の健康上の事情などを挙げている。店舗での自転車整備・修理の受付は11月末で終了する予定。10月26日時点でも閉店に向けた在庫処分セールを案内している。
1943年創業、スポーツバイク専門店として約29年
カクイチは1943年2月1日、自転車販売店として創業した。長年、帯広市を拠点に自転車の販売を手がけ、先代の経営時代には農作業用・特殊タイヤの卸売事業も展開していた。同事業は2021年まで継続していたという。
その後、1990年代後半にはスポーツバイクに特化した店舗運営へと軸足を移した。2025年2月の創業82周年の発表によると、「カクイチ・ヴェロSPORT大通店」としての営業期間は当時約28年に達していた。
同店ではロードバイク、マウンテンバイク、クロスバイクなどを取り扱い、米国の自転車ブランド「TREK(トレック)」を中心に販売。購入後の整備やメンテナンスにも対応し、十勝地域のスポーツサイクル愛好者を支えてきた。
高齢化・人材不足・後継者不在が重なり事業継続を断念
閉店に向けた動きが明らかになったのは2025年2月。同社は創業82周年に合わせ、スタッフの高齢化や人材確保の難しさ、後継者不在、経営者の健康上の事情などから、事業の継続が困難になっていることを公表した。
この段階では数年以内の営業終了を見込み、段階的に事業を縮小する方針だった。
2026年1月8日には、同年12月末をもって閉店する計画を正式に発表。その後、6月8日の告知で閉店時期を12月上旬予定へと変更した。
閉店理由については、同社自身が複数の事情を説明している。一方、直近の売上高や損益状況、借入金などの財務情報は公表されておらず、業績悪化が直接の原因だったとは確認できない。
整備・修理は11月末で受付終了 営業権や店舗の承継相談も
閉店に先立ち、カクイチ・ヴェロSPORT大通店では自転車の整備・修理受付を11月末で終了する予定だ。店内では旧モデルや在庫車、関連用品などのクリアランスセールを実施している。
また、同社は自転車販売店の開業を予定する事業者などに対し、営業権や店舗に関する相談を受け付けている。地域で続いてきた自転車販売・整備の機能を引き継ぐ可能性も含めた案内だが、具体的な事業承継先や譲渡契約の成立は確認されていない。
2026年10月23日には、店舗公式ブログで約30年にわたるスポーツバイク専門店としての歩みを振り返っている。1995年に海外から帰国した後、家業をスポーツバイク中心の店舗へ転換する構想を持った経緯などを紹介した。
当初は地域で専門店が成り立つか懸念されながらも、約30年にわたって営業を続けた。創業から83年という事業の歴史と、スポーツバイク専門店としての約29年の歩みが、今回の閉店で節目を迎える。
運営会社の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店舗名 | カクイチ・ヴェロSPORT大通店 |
| 運営法人 | 株式会社カクイチ |
| 法人番号 | 2460101000363 |
| 所在地 | 北海道帯広市 |
| 創業 | 1943年2月1日 |
| 主な事業 | スポーツバイク販売・整備・メンテナンス |
| 閉店予定 | 2026年12月上旬(正式な最終営業日は未確定) |
| 整備・修理受付 | 2026年11月末終了予定 |
なお、同名の株式会社カクイチが長野県にも存在するが、同社とは法人番号・所在地が異なる別法人である。今回の閉店情報は北海道帯広市の自転車販売会社に関するもの。





