今週の建設業の破産・小口倒産まとめ【2026年10月12日~16日】19記事・対象18社
2026年10月12日から16日までにJC-NETが掲載した建設業関連の破産・倒産情報をまとめました。今回の対象は19記事・18社。破産手続開始決定のほか、自己破産申請準備、民事再生申請、負債額が判明した倒産企業続報などを含みます。
都道府県別では神奈川県が4社で最も多く、愛知県が3社、富山県と福岡県が各2社となりました。負債額の記載がある主な4社は、記事中の概数を合算すると約14億7,400万円です。
※本記事は今回集計対象としたJC-NET掲載19記事を基に作成しました。同一企業の速報と続報は1社として集計し、実際の全国建設業倒産件数を示すものではありません。
19記事・対象18社
7社減少
負債不明の14社は対象外
負債額が判明した注目倒産
今週は、住宅会社のマツシタホームやホンダハウス、プラント配管工事の北重機工、住宅建築のsouth設計事務所などで負債額が確認できました。
| 企業名 | 都道府県 | 状況 | 負債額 |
|---|---|---|---|
| マツシタホーム | 茨城 | 自己破産申請準備 | 約9.7億円 |
| ホンダハウス | 神奈川 | 民事再生申請 | 約3億円 |
| 北重機工 | 富山 | 破産開始・続報 | 約1.2億円 |
| south設計事務所 | 宮城 | 自己破産申請準備 | 約8,400万円 |
※4社の負債額は記事に記載された概数を使用しています。マツシタホームの負債額は2026年3月期末時点の数値に基づくもので、独立確認が完了していない情報を含みます。各社の算定時点も異なるため、合計は参考値です。
都道府県別に見る今週の建設業倒産
対象18社を都道府県別に分類すると、神奈川県の4社が最多となり、愛知県3社、富山県と福岡県が各2社で続きました。神奈川・愛知の2県で7社、全体の38.9%を占めています。
| 都道府県 | 対象企業数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 神奈川県 | 4社 | 22.2% |
| 愛知県 | 3社 | 16.7% |
| 富山県 | 2社 | 11.1% |
| 福岡県 | 2社 | 11.1% |
| 宮城県 | 1社 | 5.6% |
| 茨城県 | 1社 | 5.6% |
| 埼玉県 | 1社 | 5.6% |
| 静岡県 | 1社 | 5.6% |
| 兵庫県 | 1社 | 5.6% |
| 広島県 | 1社 | 5.6% |
| 愛媛県 | 1社 | 5.6% |
| 合計 | 18社 | 100% |
※構成比は小数第1位で表示しているため、個別数値の合計は100%と一致しない場合があります。
工事分野別に見る今週の建設業倒産
主な事業内容によって18社を分類すると、住宅・建築関連と電気・設備・プラント関連が各5社で並びました。住宅リフォーム・外構・塗装関連の4社を合わせると14社となり、全体の77.8%を占めています。
| 主な工事分野 | 対象企業数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 住宅・建築関連 | 5社 | 27.8% |
| 電気・設備・プラント関連 | 5社 | 27.8% |
| リフォーム・外構・塗装関連 | 4社 | 22.2% |
| とび・土工・造園関連 | 3社 | 16.7% |
| その他建設工事 | 1社 | 5.6% |
| 合計 | 18社 | 100% |
※工事分野はJC-NET記事に記載された主要事業を基に便宜上1社1分野に分類しました。建設業法上の許可業種別統計ではありません。
今週の注目倒産
神栖市を拠点とする住宅建設会社。1997年設立で、鹿行地域や千葉県北部で注文住宅の企画・設計・施工を展開してきた。自己破産申請の準備に入り、2026年3月期末時点の負債額は約9.7億円とされる。今週の建設業関連案件では最も大きい負債規模となった。
相模原市の注文住宅建築会社で、東京都世田谷区にも営業拠点を構えていた。1991年設立とする企業で、新築住宅やリフォームを手掛けてきた。9月30日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、負債は債権者約70名に対して約3億円。破産手続きではなく、再建を目指す法的整理案件となる。
高岡市で工場設備の配管工事を手掛けてきた企業。1972年創業で、1997年11月期には約2億1,600万円の売上高を計上していたが、2024年11月期は約4,500万円に減少した。10月5日に富山地裁から破産手続開始決定を受け、負債総額は約1億2,000万円。今週は開始決定の定型記事と、負債・業績が判明した続報の2記事が掲載された。
仙台市の住宅建築会社で、建売住宅やアパート、外構工事、リフォームなどを展開。2025年5月期には売上高約9億7,700万円を計上したが、外注費などの工事原価上昇で大幅な赤字となり、自己破産申請の準備に入った。負債額は約8,400万円とみられている。
今週の建設業の破産・小口倒産情報
以下は負債額が確認できていない14社の掲載記事です。電気・設備工事、住宅リフォーム、外構工事、とび・土工など、工事分野は多岐にわたっています。
【富山】(有)ニシムラ塗装/破産手続き開始決定 塗装・防水・建築関連工事
【兵庫】(株)ビジネスメーカー/破産手続き開始決定 電気工事・機械器具設置工事
【神奈川】小笠原設備工事(有)/破産手続き開始決定 管工事・設備工事
【福岡】(株)匠ホームサービス/破産手続き開始決定 住宅リフォーム・屋根・外壁塗装
【神奈川】原状回復工事のSWATが破産 過去に売上1億円、施工実績4,000件超
【神奈川】(株)はるみ屋/破産手続き開始決定 とび・土工工事
【埼玉】(有)三建工務店/破産手続き開始決定 建築工事・住宅リフォーム
【広島】1973年設立の住宅会社「東邦ハウス」が破産 注文・分譲住宅、リフォームを展開
なお、北重機工については上記の負債判明記事に加え、10月14日掲載の破産手続開始決定記事もありますが、同一企業のため対象企業数には重複計上していません。
今週の倒産から見える特徴
今週の掲載案件では、住宅建築関連と電気・設備工事関連がそれぞれ5社と多くなりました。住宅会社のマツシタホーム、ホンダハウス、south設計事務所など、負債額が判明した案件でも住宅関連企業が目立ちます。
一方、設備工事関連ではプラント配管の北重機工、電気工事の西岡電機工業、設備工事の小笠原設備工事などが掲載されました。住宅・建築工事だけでなく、建物や設備を維持する施工分野にも倒産案件が広がっています。
法的整理の段階を見ると、対象18社のうち15社が破産手続開始決定、2社が自己破産申請準備、1社が民事再生申請となりました。申請準備段階と実際の開始決定、再建型手続きである民事再生はそれぞれ区別して集計しています。
ただし、これらはJC-NETが対象期間に掲載した企業の内訳です。建設業全体の倒産動向や、特定業種で倒産が増加したことを示す統計ではありません。
国土交通省の2026年度建設資材需要見通しでは、セメントや生コンクリート、普通鋼鋼材の需要増が見込まれている。一方で、今週の建設業倒産には、外注費などの工事原価上昇が経営を圧迫した住宅会社も含まれた。受注量の確保だけでは経営の安定につながらない。工事ごとの採算管理と、資材・人件費の上昇を価格に反映できるかが重要となる。
日別の倒産・破産情報
関連記事・前週の建設業倒産
前週の2026年10月5日~9日は、JC-NET掲載の建設業関連24記事・対象25社を集計しました。今週の対象18社は、前週に比べ7社、28.0%少ない水準です。
※集計対象は2026年10月12日~16日の建設業関連JC-NET掲載記事として提示された19記事です。北重機工の定型記事と続報を統合し、対象企業数は18社としています。
※負債総額は金額が記載された4社の参考合計です。負債が不明な企業は含まず、手続段階や負債の算定時点も各社で異なります。
※本記事の掲載件数・対象企業数は、全国で実際に発生した建設業倒産件数を示す公的統計ではありません。
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