【長崎】佐世保の県栽培漁業センター再編へ アカハタ年20万尾の生産施設、既存施設の一部解体も
長崎県は2026年10月29日、佐世保市小佐々町にある「長崎県栽培漁業センター」の再編整備に向け、基本計画案策定業務の一般競争入札を公告した。
既存施設の一部解体と跡地活用を検討し、新たにアカハタの種苗を年間20万尾生産する施設と、海藻プレートを年間2,500枚生産する施設の整備計画を策定する。
県が公表した仕様書では、アカハタ生産棟に100トン水槽10基と30トン水槽2基、海藻プレート生産棟に7.5トン水槽20基を設けることを検討条件としている。施設整備には国の補助事業を活用する予定で、今回の業務では施設配置や概算工事費、事業スケジュールなどを取りまとめる。
佐世保市の県栽培漁業センターを再編 既存施設の一部解体と跡地活用を検討
再編整備の対象となる長崎県栽培漁業センターは、佐世保市小佐々町楠泊に所在する県の水産関連施設。
県の業務仕様書によると、今回の基本計画案策定業務では、既存施設の現地調査を実施するとともに、解体対象となる施設や設備の図面を収集し、跡地を活用した新たな生産施設の配置計画を検討する。
整備対象はアカハタ生産棟と海藻プレート生産棟の2施設。既存施設のうち、どの建物や設備を解体対象とするかについても、今回の業務で整理する。
県が公表した施設配置図には、既存の魚類生産棟、アワビ生産棟、ウニ生産棟、甲殻類生産棟、貯水槽、ポンプ室などが示されている。新たなアカハタ生産棟と海藻プレート生産棟の整備予定箇所も図示されている。
ただし、現時点で個別の既存施設について解体工事の実施が確定したわけではない。
アカハタ年間20万尾の生産を目標 100トン水槽10基などを計画
アカハタ生産棟では、種苗生産用に100トンの角形水槽10基、親魚養成用に30トンの角形水槽2基を設けることを検討している。
年間の種苗生産目標は20万尾。生産施設に必要な設備として、ボイラー、酸素発生機、UV海水発生機、電気設備、配管設備などの整備も検討する。
仕様書では、照明を取り外し可能な構造とするほか、防疫面に配慮した施設配置を条件に挙げている。
| 項目 | 整備計画の検討条件 |
|---|---|
| 施設名 | アカハタ生産棟 |
| 年間生産目標 | 20万尾 |
| 種苗生産用水槽 | 100トン角形水槽10基 |
| 親魚養成用水槽 | 30トン角形水槽2基 |
| 主な付帯設備 | ボイラー、酸素発生機、UV海水発生機、電気・配管設備 |
| その他の条件 | 着脱可能な照明、防疫面に配慮した施設配置 |
こうした検討条件を基に、施設建築物や機器設備の内容、概略的な配置計画を取りまとめ、アカハタ生産棟の基本計画書案を策定する。
海藻プレートは年間2,500枚を生産目標 7.5トン水槽20基を検討
もう一つの整備対象となる海藻プレート生産棟では、7.5トン水槽20基を設け、年間2,500枚の海藻プレート生産を目指す計画となっている。
仕様書では、水槽1基当たりの寸法を長さ10メートル、幅1.5メートル、深さ0.7メートルとし、屋根の整備も検討条件としている。
アカハタ生産棟と同様に、必要となる建築物や機器設備を整理した上で、配置計画を立案する。
| 項目 | 整備計画の検討条件 |
|---|---|
| 施設名 | 海藻プレート生産棟 |
| 年間生産目標 | 2,500枚 |
| 水槽 | 7.5トン水槽20基 |
| 水槽寸法 | 幅1.5m×長さ10m×深さ0.7m |
| 建築設備 | 屋根の整備 |
海藻プレートの生産棟についても、今回の業務では施設の整備計画案を策定する段階であり、実際の建設工事の発注ではない。
国の補助事業を活用予定 設計・調査費や概算工事費を算出へ
長崎県は、今回の施設整備について国の補助事業を活用する予定としている。
基本計画案策定業務では、施設の整備に必要な設計、各種調査、設備配置などの項目を整理し、事業スケジュール案を策定する。
併せて、既存資料を基に設計・調査費や概算工事費を含む事業予算案を作成。今後の価格変動予想についても整理することを求めている。
再編整備には既存施設の一部解体や新たな建築物・生産設備の整備が検討されており、今後の計画策定が建設工事や設備導入の内容を具体化することになる。
ただし、現時点で建設工事費、工事発注時期、施設の完成予定時期は公表されていない。
11月13日に入札 2027年2月までに事業予算案を報告
県は基本計画案策定業務について一般競争入札を実施する。
入札参加資格審査申請書などの提出期限は2026年11月6日午後5時、開札は同13日午後1時30分に長崎県庁行政棟1階入札室で行う。
業務の履行期限は2027年3月19日。ただし、施設整備に係る事業期間案と事業予算案については、同年2月15日までに県へ報告することとしている。
| 項目 | 日程・内容 |
|---|---|
| 入札公告日 | 2026年10月29日 |
| 参加資格審査申請期限 | 2026年11月6日17時 |
| 開札予定 | 2026年11月13日13時30分 |
| 事業期間案・予算案の報告期限 | 2027年2月15日 |
| 業務履行期限 | 2027年3月19日 |
| 発注者 | 長崎県水産部漁業振興課 |
落札者は、予定価格の制限の範囲内で最低価格による入札を行った者とする。入札公告時点では委託業務の落札者は決まっていない。
水産施設再編の基本計画案を策定 工事規模や整備時期は今後具体化
今回の業務は、長崎県栽培漁業センターの既存施設を活用しながら、新たなアカハタ生産棟と海藻プレート生産棟を整備するための基本計画案をまとめるもの。
施設の一部解体、新たな水槽や付帯設備の配置、概算工事費、国の補助事業を活用する施設整備スケジュールなどが検討対象となる。
年間20万尾のアカハタ種苗と2,500枚の海藻プレート生産という目標が示されている一方、具体的な建設工事の内容や着工・完成時期は今後の検討事項となっている。
県による基本計画案の策定を経て、施設整備の規模や事業予算がどのように具体化するかが注目される。
長崎県水産部漁業振興課(2026年10月29日)
長崎県栽培漁業センター再編整備基本計画案策定委託業務・入札公告
再編整備基本計画案策定委託業務仕様書(PDF)
長崎県栽培漁業センター施設配置図(PDF)
※本記事は2026年10月29日付の入札公告および業務仕様書に基づく。今回の入札は基本計画案の策定業務であり、施設の建設工事を発注するものではない。事業費、解体対象、着工時期などは現段階で確定していない。





