【沖縄】株式上場支援のOJADが破産 沖縄公庫が5500万円出資、2019年にはJ-Adviser事業を譲渡
沖縄県名護市の株式上場支援・経営コンサルティング会社(株)OJAD(同市)が、2026年9月28日に那覇地裁から破産手続開始決定を受けた。同社は、沖縄の企業が株式市場を通じて資金調達や事業拡大を図る「沖縄型上場モデル」の推進を目的に設立された企業。沖縄振興開発金融公庫から過去に合計5,500万円の出資を受けていた。
旧商号は(株)OKINAWA J-Adviser。2012年7月に設立され、東京証券取引所のプロ投資家向け市場「TOKYO PRO Market」において、企業の上場審査や経営支援を手掛けていた。2019年7月には中核事業だったJ-Adviser事業を日本M&Aセンターへ譲渡し、同年8月に現在の商号へ変更した。
沖縄公庫が2回にわたり計5500万円を出資
同社は、沖縄県産業振興公社や地元金融機関などの出資を受け、2012年7月に設立された。県内企業の成長を支援するため、株式上場に必要な審査や内部統制の整備、企業価値の向上などを支援する事業を展開していた。
沖縄振興開発金融公庫は2015年12月25日、当時のOKINAWA J-Adviserに対して5,000万円の出資を実行したと発表している。同公庫は2012年8月にも500万円を出資しており、公表資料で確認できる出資実行額は合計5,500万円となる。
2015年の出資は、上場審査業務に必要な財務の健全性を維持し、事業展開を支援する目的で実施された。沖縄の官民が連携して地方企業の株式上場を支援する仕組みとして期待されていた。
沖縄県産業振興公社も出資者の一つで、同公社の事業報告や財産関係資料にはOJADへの出資関係が記録されている。
ただし、過去の出資金額がそのまま今回の破産による損失となるわけではない。各出資者の破産時点の株式保有状況や評価額、回収見込みについては確認できていない。
上場企業5社を支援 2019年に中核事業を譲渡
同社はTOKYO PRO MarketのJ-Adviserとして、上場を目指す企業の適格性審査や経営管理体制の整備を支援していた。
沖縄公庫の2015年12月の発表によると、当時TOKYO PRO Marketに上場していた14社のうち5社が同社の支援を受けており、このうち2社は沖縄県内企業だった。
株式上場支援以外にも、企業のガバナンス構築、創業支援、経営コンサルティング、ビジネスマッチングなどを展開。県内外の企業や海外企業が参加する「オキナワベンチャーマーケット」の企画・運営にも携わっていた。
事業上の大きな転機となったのが2019年の事業譲渡だった。同年7月、日本M&AセンターがOJADの旧商号であるOKINAWA J-AdviserからJ-Adviser事業を譲り受けた。日本M&Aセンターは同時期にJ-Adviser資格を取得し、TOKYO PRO Marketの上場支援サービスを開始した。
OJADは同年8月に商号を変更。その後の公式サイトでは、上場審査で培ったノウハウを活用した経営支援、創業・事業開発支援、企業間マッチングなどを事業内容として紹介していた。
2026年10月時点の東証J-Adviser一覧にはOJADの名称はなく、同社がかつて担当した上場審査業務は2019年に他社へ移っていた。ただし、事業譲渡と今回の経営破綻との因果関係は確認できていない。
破産の原因や公的出資の回収状況は未判明
同社の破産手続開始決定は2026年9月28日付。負債総額や直近の売上高、事業停止時期、経営破綻に至った詳しい原因は確認できていない。
同社の公式サイトには現在も事業案内が残されているが、掲載内容が破産後の営業実態を示しているとは限らない。
公的金融機関や県内金融機関などが出資して設立された企業であり、今後は破産時点の株式保有状況や出資金の処理、事業の最終的な状況が確認事項となる。
会社概要
| 法人名 | 株式会社OJAD |
|---|---|
| 旧商号 | 株式会社OKINAWA J-Adviser |
| 所在地 | 沖縄県名護市 |
| 設立 | 2012年7月 |
| 主要事業 | 株式上場支援、経営コンサルティング、企業間マッチング |
| 過去の公庫出資額 | 合計5,500万円 |
| 破産開始決定 | 2026年9月28日(那覇地裁) |
| 法人番号 | 1360001016041 |
お住まいの地域・都道府県から最新の倒産情報を確認できます
従業員・取引先・利用者が確認すべき手続きと相談先はこちら





