アイコン 西アフリカ・マリで再び軍によるクーデター 後進国の民主化は汚職の始まり

Posted:[ 2020年8月19日 ]

西アフリカのマリで18日、反乱を起こした軍の一部により、ケイタ大統領、シセ首相ら政府高官を拘束したクーデターがあった。
マリでは汚職や総選挙の不正疑惑で6月から大規模なデモが起き、治安部隊が暴力で鎮圧し、政情が不安定になっていた。

地元紙報道によると、軍の一部は首都バマコ近郊の軍基地を占拠し、軍高官らも拘束した。反乱を主導する勢力は明らかになっていない。デモを組織していた反大統領勢力は「軍のクーデターではなく、民衆の蜂起だ」としている。

旧宗主国のフランスは「最も強い言葉で非難する」と反乱勢力を批判した。国連のグテレス事務総長は大統領らの解放を求めた。

マリでは、北部を、IS系のイスラム原理主義派の「アンサル・ディーン」が支配しており、政情の悪化で、南へ進行し、テロがさらに活発になることが懸念される。
以上、



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2012年3月、マリ北部民族の武器を持つ独立運動に対して、軍は装備不足で対抗できず不満が鬱積、これを機に民主化を進めてきた軍人出身のトゥーレ大統領は軍のクーデターで失脚した。
2013年9月、フランスが兵を送り、民主制を復活させ、ケイタ元首相が大統領に就任していた。結果は不正・汚職の山、こうした政権に対して、野党勢力などがデモを行い、次第にデモ隊の規模は大きくなっていた。そして今回の軍がクーデターへ発展した。
18日は軍によるクーデターは発砲も伴い、ケイタ大統領、シス首相、サティンビネ国会議長、アブドゥライダッフェ財務相、大統領の息子らを逮捕・拘束している。

こうした発展途上国には、民主制より、言論の自由など保障し、不正・賄賂を許さない独裁政権による民主化が求められようか。
今後、ケイタ大統領支持派と野党勢力+軍との対立が続くものと見られ、軍がしばらく政権を握ったとしても、その対立は続き、イスラム原理主義の過激派集団が首都包囲網を構築する可能性もある。

マリをかつて植民地にし、旧宗主国であるフランスがまた兵を送るのだろうか。
それともこうした間隙をぬい、習近平の中国が銭と兵器をぶら下げ忍び寄るのだろうか(野党勢力にもイスラム過激派にも乗じる)。
 それとも軍の政権派がフランスの支援の下、巻き返すのだろうか。

 

 


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