アイコン ㈱アーク/企業再生支援機構が支援決定 積水工機製作所・C&Gシステムズも

同社は子会社の㈱サトーセンを30日民事再生法の適用申請させたことで、信用不安が高まった同社であるが、8月下旬に企業再生支援機構が同社の割当増資を引き受けて支援することが決定した。
 同社のリリースでは、同社は、平成23 年3月31日開催の取締役会において、当社の子会社である㈱安田製作所、昭和精機工業㈱、岐阜精機工業㈱、㈱ソルプラス、相模原部品工業㈱、クローバー電子工業㈱及び東邦システム㈱(当社及び当社連結子会社67社を総称して「当社グループ」)並びにみずほ銀行と及び三菱東京UFJ 銀行とともに、㈱企業再生支援機構に対して、事業再生計画に対する支援の申込みを行うことを決議した上で、その申込みを行い、同日、機構から支援決定の通知を受けた。

企業再生機構はアークの68.78%の株保有割合になり、親会社になる。 そうしたことで、アークの子会社である積水工機製作所(上場)も間接的に企業再生支援機構が59.36%の株を取得、親会社になる。C&G システムズも同様。両社は経営上、不安要素はない。

 ただ、こうした㈱アークの再建計画は、国も管理する㈱企業再生支援機構(出資金:政府100億円、金融機関100億円で計約201億円)と水面下で行われ、30日サトーセンを破綻させ、一般債権者に被害を及ぼしている。
国管理の会社が、こうした破綻をさせてよいのであろうか。形上はアークが31日に企業再生支援機構に対して支援を申し込んだとしている。即出し即OKが出るはずなどない。役所がやりそうなことである。サトーセンも本来、上記アークの子会社7社とともに、企業再生支援機構の支援を受けるべきと思うが。
同機構の事業資金は、市中から政府保証付きで借り入れを行うことにより調達(22年度予算で保証上限3兆円)。

㈱アークの経営上の失敗は、買収買収でピーク180社を連結子会社化していたことによる。しかし、首が回らなくなり67社まで減らしたものの、まだまだ多い。アークは、やりっぱなしのM&Aで失敗、そうした企業を国管理の企業再生支援機構が支援するものである。ならば、サトーセンを何故、一般債権者に迷惑をかける切り離し方をしたのであろうか。債権者説明会で訊ねてみたら如何だろうか。

 
㈱アーク ( 試作品製作大手 ・金型)
連結/百万円
2008年3月期
2009年3月期
2010年3月期
売上高
383,324
297,422
122,186
営業利益
6,792
4,387
-5,004
経常利益
2,613
-1,303
-5,637
当期利益
-26,073
-17,051
-15,415
総資産
340,426
201,613
116,613
自己資本
49,289
16,810
3,961
資本金
30,755
30,755
30,755
有利子負債
145,571
105,121
77,285
自己資本率
14.50%
8.30%
3.40%
 
積水工機製作所 (自動車インパネ等の金型製作)
連結/百万円
2008年3月期
2009年3月期
2010年3月期
売上高
8,899
9,747
5,953
営業利益
624
698
-145
経常利益
605
677
-114
当期利益
356
369
-125
総資産
8,884
9,004
8,047
自己資本
3,680
3,983
3,829
資本金
1,613
1,613
1,613
有利子負債
2,140
2,138
2,341
自己資本率
41.40%
44.20%
47.60%
[ 2011年4月 1日 ]
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