日本の文化としてのコトバを理解も認めようともしない英国BBC
東京オリンピック開催に、コトバが通じないから日本は「閉鎖的」だと懸念を示した英国BBC放送。
今では、日本人も多くの人が英語を堪能に喋る時代となってきている。しかし、日本の教育の欠陥からか、子供のときから長時間英語を強制的に勉強させられるものの、英語を喋れる人たちは人口に比し非常に少ないのは現実だ。
しかし、英語を喋れなければ、日本を「閉鎖的」だと断じてしまう英国BBC放送の傲慢さには、オリンピック精神のかけらも見えてこない。
BBCは、五輪マークに象徴される大陸に存在する人々すべてが、英語を喋ることを前提に捉えているとしか言いようがない。
植民地支配の宗主国の威厳はあっても、まったく関係ない国や、そうした植民統治下時代を嫌う国々も多い。インドが英国の植民地となり、英語を公用語として義務付けられ、インドでは英語を話す。当時のインドの人々がそれを望んだのであろうか? メキシコから以南の中南米諸国はブラジル(ポルトガル語)を除き、スペイン語を話す。
昔、欧州列強国の利権だけにより、広大な大陸の国々や人々の富を、右手の銃、左手に聖書を携え征服略奪した歴史の上に、現在の世界のコトバは成り立っている。
そうしたコトバ=(植民地化)に隷属しなかった日本に対して、誰が「閉鎖的」など言えるだろうか。
以前、フランス人は、英語を使えてもフランスでは、英語で質問されてもわからないフリをするという話を聞いたことがある。フランス人のアイデンティティを感じる話である。
英語を語源とする米語が、世界の商売用語として共通語化していることも事実だろうが、英語を公用語としない国では、英語を生活に必要とする人々は限られる。それを、一方的に「閉鎖的」などとした情報を世界にバラ撒く英国BBCとは、21世紀の今だ異文化を認めようともしない英国の国民性なのだろうか。
これでは、何にでもチャチャ入れてくる隣国メディアとまったく同様だろう。
英国のそこらへんの観光協会のパンフならいざ知らず、世界を代表するBBC放送の記事だけに恐怖させ連想させてしまう。
英BBC放送の記事は、「2020年の夏季オリンピック開催都市が東京に決まったことについて、東京のハード面とソフト面の両方が優れていることが勝因だとした。一方、日本の「閉鎖的」な現状についても懸念を示した。日本は「閉鎖的」な現象も随所に見られ、「英語力」の低さは、国際的に見ても抜きん出ているという。」と、英語が話せなければ、一方的に閉鎖的とした記事に対して述べた。
そうした記事を書いたBBC放送の記者は、まず、日本語を喋れるようになってから(=日本を理解)、こうした記事を書くべきではなかろうか。

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