アイコン うるま沖の奇跡その1 パイロットの崇高な義務とは

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今回のうるま沖のオスプレイの不時着事故を墜落だ、墜落だと煽る反日マスコミや左翼には、
心から憤りを感じます。事故原因も分からないのに、ヤッタ~とばかりに
政治利用するその浅ましさには反吐が出る思いがします。
沖縄タイムス、琉球新報にいたっては、もはや新聞として読者に真実を伝えるとい
う本来の新聞としての使命の欠片も感じさせない。もはや敵性国家の機関紙に成り下がっている。
秀逸のブログ(農と島のありんくりん)のツメの垢でも煎じて飲んでみろと心から思う。

農と島のありんくりん
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移り変わる自然、移り変わる世情の中で、真実らしきものを探求する

うるま沖の奇跡その1 パイロットの崇高な義務とは

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プーチンが気になりますが、オスプレイ事故について続けます。
さて、こういう米軍がらみの事故があると、必ず政治利用する人が大量に出ます。
この人たちは、民間機が同じことをやってもなんの「抗議の声」もあげないのに、米軍だ、自衛隊だというと急に色めきます。

「抗議」するより先に、「無事でしたか」「入院されている方々のお加減はいかがでしょうか」と聞く心の余裕もなく、まずは青筋を立てて「抗議」ですから、なんとも。

江川紹子氏などは、事故原因がわかる前にこの調子です。

「人的被害がなかったのは「神に感謝すべき」と言われても、なんであなた方の神に感謝しなきゃなりませんの?ということでわ。自分たちの価値を押し付ける会見は逆効果。異文化への配慮がまったく見られないところに、これからトランプ的傲慢が華々しく展開されるのでは、という懸念を抱く。」

就任前のトランプとこの事故になんの関係があるんでしょうか。彼女の脳内でくっついているだけです。 これでジャーナリストというのですから呆れます。

きっと江川さんの頭には、米軍=悪=トランプみたいな公式でもあるんでしょうね。
こういう姿勢では絶対に事故を突き放して見られません。

価値観でバサバサ斬るのは後にしてください。今、必要なのは「何が起きたのか?」という事に誠実に向き合うことです。

調査委員会の報告書が出ていませんから、公開情報を下敷きにして考えていきましょう。
まず、ニコルソン中将のステートメントで原因は特定されています。
”the rotor blades struck the refueling line, damaging the aircraft”

「ロータブレードが燃料補給ラインに衝突し、航空機に損傷を与えた。」

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上の写真は空軍型ですか、このような状態の時に、給油を行なっていたMC-130の給油ホースが切れて、プロップ・ローターに巻き込まれたようです。

なぜそうなったのかはわかりません。給油機側が原因だということもありえます。
給油ポッドに問題があったり、パイロットのミスです。
あるいはオスプレイ側の操縦ミスもありえますし、さらには気象状況が突然変化した可能性もあります。

え、なぜ夜中にやっているんだって?

民間機と違って、軍用機には昼夜ありません。夜に出動せねばならない緊急事態があり得るし、その場合長時間滞空せねばならない場合、空中給油をします。

この空中給油というのは、高速道路で前のタンクローリーからホースを伸ばして後ろの自動車に給油するようなもんで、大変に難しいとはいえますが、軍用機の必修科目です。

いくつか疑問が残ります。
エンジン停止していたかいなかったかですが、していたはずです。パイロットはホースを巻き込んだ瞬間に左エンジンを緊急停止させたはずです。

もちろんオスプレイはすべての双発機がそうであるように、片肺といって片一方のエンジンだけで飛行もできますし、着陸もできます。

※参考資料
http://booskanoriri.com/archives/2565
キネマ航空CEO 固定翼機のオスプレイはどうよ?について考える(その3)
そして損傷を受けた側のエンジンは、通常の手続きとしてフェザリング(Feathering)という措置をします。
フェザリングについて押さえておきましょう。
「(レシプロ機・ターボプロップ機など)プロペラを推進力として使用する多発機において、エンジンが故障した場合、プロペラは非常に大きな抗力を発生してしまうため、フェザリングが重要となる。
機の性能にもよるが、おおむね10~15%程度滑空比が向上する。」(航空軍用用語辞典・写真も同じ)

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上の写真で一番左側のエンジンが止まっていますが、これがフェザリング状態です。
プロペラが損傷を受けると、ものすごい空気抵抗(抗力)を発生させて飛行の障害になります。
ですから、静かにしていてね、ということでプロペラの翼の角度(翼角)を空気の流れと平行にして抵抗を打ち消します。これがフェザリングです。

ところが、今回このオスプレイのプロペラは単に止まったのではなく、長いホースを巻き取った形となってしまったためにひどく歪んでしまっていたと推測できます。

そしてそれが原因でフェザリングかできずに、機体全体に及ぶような強い振動を発生させたようです。
当然のこととして操縦は、大変に困難を極めたと思われます。
1219_05.jpg

http://tsubotch.cocolog-nifty.com/skymonologue2/20...オスプレイ操縦席 左が機長席

たぶん操縦桿を力で押さえ込むかんじだったのではないでしょうか。
この状態で普天間基地、ないしは嘉手納基地に帰還できるか、機長は即座に回答を出さねばなりませんでした。

選択肢は三つです。

①基地に帰還する。
②海に不時着水する。
③できるだけ、陸に近い所まで飛行させて不時着(水)させる。

さて、あなたならどうしますか?

パイロットの第一志望は、とうぜん①の基地への帰還だったでしょうね。
②も不可能ではありませんが、夜間の海面への不時着水は、機体の損傷箇所から瞬時に浸水が始まるために脱出時間が短く、クルーの死亡率が高いのです。

では基地に帰還するかどうかですが、その考えも機長の頭をよぎったはずです。
最大の問題は、事故が発生したうるま市沖から飛行場までびっしりと住宅が立ち並んでいることです。

下のGoogle Earthの航空写真を見て下さい。傷ついて強振動を発する機体をだましだまし飛行場にまで引っ張っていけるかどうか。

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ニコルソン中将はこう言っています。

"The pilot made a decision to not fly over Okinawan homes and families. He made a conscious decision to try to reach Camp Schwab…and land in the shallow water to protect his crew and the people of Okinawa."

「パイロットは、沖縄の家庭や家族の上を飛行しないことを決意した。彼はキャンプシュワブ沖合にたどり着こうと強く決意した。・・・そして乗員や沖縄の人々を守るために浅瀬に着陸しようとした。」

このパイロットの名前はわかっていませんが、いい上司をお持ちだ。
部下が、なんのために、どうして危険をかえりみず浅瀬に着水させるという非常に難しいことをしようとしたのか、しっかりと理解しています。

この機長は住宅地に墜ちるということを避けたのです。
パイロットとしての強い義務感と自己犠牲の意志において。

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これと似た事例は、1999年11月22日に埼玉県入間で発生しています。
T-33A入間川墜落事故 - Wikipedia

航空自衛隊入間基地所属のT-33ジェット練習機が入間川河川敷に墜落しました。
パイロット2名はベイルアウト(緊急脱出)を試みましたが、パラシュートが開く前に地上に激突して殉職しました。
旧式射出座席のために頸が折れたという説もありますが、いずれにしても、最初のベイルアウト通告時に脱出していれば助かったケースだと思われます。

2名の殉職したパイロットの飛行時間は、いずれも数千時間を超え、年齢は47歳と48歳。
二佐と三佐でした。

ベテラン中のベテランです。

機長は2回ベイルアウトを通告しています。
初回から13秒後に2回目を通告しています。
その間、このパイロットたちは眼下に何を見たのでしょうか。

密集した住宅地です。

初回の通告でベイルアウトすれば確実に助かりました。
しかし、彼らはパイロットの崇高な義務である、住宅の上で落とさないというルールに従ったのです。
そしてこの13秒で入間川の河川敷まで傷ついた機体を運び、そこで息絶えました。

しかも絶対に無理だと知っていて、超低空のベイルアウトをして最後まで迫る死に抗ったのでした。
見事です。パイロットとしてだけでなく、人間として見事です。

しかし朝日などのマスコミは狂喜し、「未熟だから墜ちた」と叩きまくり、「平和団体」はデモをかけ、野党は防衛大臣を謝罪に追い込みました。

真相がわかったのは、1年後に調査報告書が出てからのことです。
私は今回のオスプレイのパイロットにも、入間で殉職した自衛官と同じ精神を感じます。

長くなりましたので、次回に続けます。

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[ 2016年12月19日 ]

 

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