アイコン 福岡の中島田鉄工所 東北大との薄膜展開装置の宇宙実験成功

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福岡県の産業機械メーカー「中島田鉄工所」と東北大は1日、共同開発した超小型衛星「FREEDOM」の地球周回高度を短期間で降下させる実験に成功したと次のように発表した。

中島田鉄工所と東北大学は共同で膜展開式軌道離脱装置の研究開発を行ってきた。その装置の宇宙実証を目的とした超小型人工衛星「FREEDOM(フリーダム)」は、平成26年9月26日に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が公募した『平成28年度上期打上げ機会「きぼう」放出超小型衛星』に選定された。
「FREEDOM」は、平成29年1月16日に「きぼう」日本実験棟より、JAXAの小型衛星放出機構(J-SSOD)によって高度約400キロ地点で放出された。
その後、公的機関より入手可能な軌道情報に基づき「FREEDOM」の軌道高度が低下する様子を確認していたところ、平成29年2月6日に「FREEDOM」と認められる個体(NORAD ID41930)の軌道高度が約250km 以下に降下すると共に、公的機関による軌道追尾が終了したことを確認した。

「FREEDOM」は、その後約1日で大気圏に再突入したものと予測される。この結果は想定された
軌道予測とよく一致するものであり、これにより「FREEDOM」の薄膜展開及び軌道離脱ミッションが成功したことを裏付けるものと考えている。
この結果は、中島田鉄工所と東北大学が共に長年挑戦してきた研究開発が実を結んだもの。実験開始までの長期に渡りさまざまな方々の援助に支えられて、こうした成果を得ることができたとしている。

衛星は「宇宙ごみ」問題の解決に向けた実証実験を目的とした一辺約10センチ、重さ約1.3キロの立方体。搭載した1・5メートル四方の薄膜を宇宙空間で広げ、大気との抵抗力を大きくして減速することで高度を下げ、運用を終えた人工衛星を地球周回軌道から離脱させる。実験では搭載装置が正常に働くかを確認していた。

中島田鉄工所は薄膜展開装置の販売を目指している。

中島田鉄工所とは:
腕時計や携帯電話、自動車、旅客機など地球上のあらゆる工業製品に組み込まれる部品、ネジ・ボルト。それらはヘッダー、フォーマーと呼ばれるプレス機械(冷間圧造機)から作られる。このヘッダー、フォーマーの製造分野で世界屈指の技術力とシェアを誇るのが、「ナカシマダ(中島田鉄工所)」。
ネジ・ボルトに求められる真円度、すなわち精度において、絶対自信を有している。
ナカシマダは1911年(明治44)、福岡県久留米市で創業。
精密工作機械の専業メーカーとして培った技術を投入し、1960年に初めて輸入機械に対抗する高性能の国産ヘッダーを開発。
1969年には「2D3B」シリーズを開発し、その画期的な機構と高精度、優れた生産性によって世界の注目を集めた。
以来、複雑化、高度化するニーズにオリジナル技術と一貫生産体制をもって対応し、高性能ヘッダー、フォーマーを次々に世に送り出してきた。
さらに、高精度を可能にする独自技術を応用したさまざまな工作機械の開発など、ナカシマダの技術は産業界の進展を根底から支え続けている。

 

商号
株式会社 中島田鉄工所
所在地
福岡県八女郡広川町大字日吉1164-4
代表者
代表取締役社長  中島田 正宏
設立
昭和26年10月 (創業明治44年5月)
国内拠点
名古屋テクニカルセンター ・ 東京営業所 ・ 大阪営業所
支店
米国 ロサンゼルス
ドイツ ニュルンベルク
中国 深圳
従業員数
134名(2016年現在)
事業内容
ヘッダー・フォーマーの設計・製作・販売・アフターサービス
役員
代表取締役社長  中島田 正宏
常務取締役     野田 久司
常務取締役     山口 健二
主要銀行
福岡銀行、りそな銀行、筑邦銀行、北九州銀行、その他
本社TEL
電話:0943-32-4331
 
<薄幕を広げた状態>
役目を終えた人工衛星=宇宙ゴミに薄幕を広げさせ、大気抵抗を大きくして高度を下げさせ、大気圏に突入させて焼却処理するための装置。今後の人工衛星装着が期待されている。
 
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[ 2017年3月 3日 ]
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