アイコン 北朝鮮危機 北朝鮮の「太陽節」はあさってです

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北朝鮮危機 北朝鮮の「太陽節」はあさってです

 

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今週末に北朝鮮の「太陽節」と称する初代金王朝覇王の生誕記念日が近づいています。

儒教国家である北朝鮮にとって、先祖を祀るというのは重大な節目です。

初代を祀るために錦繍山太陽宮殿まであり、勲章保存室、史跡列車、史跡乗用車の保存室、涙のホールなどがあります。

共産国家らしく、お約束の初代のミイラまで安置してあるそうです。ちなみに二代目も剥製にして展示されているそうです。(趣味悪ぅ)

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錦繍山記念宮殿3階にある金日成のミイラの姿。

え、ミイラがあるくらいだから共産主義だと思ってたって。

いえいえ、あの国をコミュニズムだなんて呼んだら、ミイラになって残っているレーニンもお怒りになります。

言葉遣いが「反帝国主義」だの、「戦う被抑圧人民」のような共産党フレーバーがまぶしてありますから、日本の左翼知識人は誤解しているようですが、世界で唯一現存する儒教主義独裁王国です。

ですから、儒教の長幼の序に従えば、本来は金王朝は長男の正男が継ぐべきでした。

しかし正男(ついマサオと読んでしまいますが)は、ディズニーランド好きが嵩じて二代目に見放され失脚。

次男は性格の弱さでパスして、王位継承権第3位だったはずの三男・正恩が継ぐことになってしまいました。

正男は国内にいる時は、麻薬や武器の密売、マネーロンダリングなど金王朝の暗部に関わる仕事をしたと言われていますが、国外で出ると父親譲りの女好きと放蕩の日々を送っていたようです。

性格も体形もぐっと丸くなり、ま、こういう自由生活もいいかとばかりにマカオに豪邸を構えていたわけですが、こんなことが出来たのもいうまでもなく中国の庇護があったからです。

王位を継承した正恩にとって、実兄は兄であるが故に目障りであるだけでなく、宰相格の叔父・張成沢とつるまれると自分のほうが抹殺されかねないと思っていたのでしょうね。

どこかで、正男の庇護者であった中国と話が着いたのだと思います。

正男は中国国内にいる限り、正恩は手を出せなかったのですが、護衛も解かれてマレーシアあたりにいれば・・・、というわけで暗殺に及びました。

かくして、正恩による尊属殺人が行われました。それもVXガスで激痛を与えながら、公衆の面前で殺すという残虐な方法でした。

その直後に、朝鮮中央通信で配信された正恩の表情です。

ちなみに、張成沢処刑の時も似たような陰鬱な表情を浮かべていたそうです。

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写真上、正男氏殺害の直後、写真下、張成沢の処刑直後 共に朝鮮中央テレビ

上の写真をご覧ください。これが儒教国家において最大の禁忌である尊属殺人を犯してしまった男の顔です。

朝鮮国民は情報統制国家にありがちなうわさ国家ですから、いまや多くの国民は正恩が何を仕出かしたのか、そうとうに知り得ていると思われます。

この男にとってそのような時に行われる太陽節は、絶対に盛大にど派手に行われなければなりません。

なぜなら、自分は兄を殺して王になったのではなく、これだけスゴイ能力があるからこそ正統な指導者なのだということを満天下に知らしめる必要があるからです。

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2012年生誕100周年の太陽節 それにしても人文字が好きな国である。国民を駒のひとつていどにしかみていないのがわかる。

ですから、正恩は太陽節の節目に向けて、世界の耳目を驚かす大イベントを演じてみせねばなりません。

それはICBM(大陸間弾道ミサイル)実験と、それに搭載するであろう大型核兵器の実験だろうと見られています。

これこそ金王朝が3代に渡って追い求めてきた、「強盛大国」の完成した姿であるからです。

強盛大国 - Wikipedia

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朝鮮半島水域に向かうカールビンソン空母打撃群

さて米国はハルノートのように要求を文書化する愚は犯していませんが、北朝鮮に対して「レッドライン」を引きました。

それはティラーソン国務長官が言明した「ICBM の完成」です。

もし北朝鮮がICBMの実験を敢行すれば、トランプはためらいもなく軍事オプションを選ぶことでしょう。

トランプも、正恩とは別の意味で追い詰められていました。

そもそも共和党主流派は、自分たちとは異質なトランプを嫌っていました。

トランプが攻撃しているのは、民主党ではなく自分たちの存立基盤だったからです。

共和党主流派は、ティラーソンや失脚したフリンに見られるロシアとの関係を理由に、一気にトランプ切りの動きを加速させていました。

このままこの素人の異端児にやりたい放題させていては、自分らも心中することになるというわけです。

ですから、民主党にトランプ弾劾を起こさせ、共和党は先だってのオバマケア廃止の反乱のようにトランプを切り捨て、ペンス副大統領に代えようとしました。

江戸時代の「主君押込」のようなものですな。

主君押込 - Wikipedia

この絶体絶命のピンチに、トランプが起死回生の一手として打ったのがシリア攻撃でした。 

そういう逆流のさなかに、頭に血が昇りやすいバノンは有害無益な存在になりました。

バノンは引導を渡され、NSCはいったって冷静沈着なマティス国防長官とバノンに代わったマクマスター大統領補佐官で仕切られることになります。

NSCは、最も政治的効果が上がり、米国側の損害が少ないアサド政権の毒ガス基地攻撃に絞り込むことによって、アサドの背後にいるロシア、イランに警告を発しました。

トランプにとって、疑惑をもたれていたロシアとは、とうに手が切れているという証明にもなりました。

またマティスが中東で最大の脅威とみなすイランは、核開発と弾道ミサイルで北朝鮮とワンセットてあり、この両国に対する強い警告ともなっていました。

しかもご丁寧に、このシリア空爆を中国の習との晩餐会で寝耳に水でするという手の込んだ仕掛けです。

シリア、北朝鮮、その後ろ盾のロシア、イラン、中国に対して、ひと粒で5度美味しいというわけです。

これにはさすがのヒラリーも拍手せざるをえなかったようです。

トランプは一気に包囲網を破ったばかりか、ロシア、中国、イラン、そして北朝鮮に対して米国が譲れない「レッドライン」を鮮明にさせたのです。

と同時に、米国はレッドラインを越えない方法も提示しています。

ティラーソンは、「我々の目的は朝鮮半島の非核化で、北朝鮮の体制変更ではない」と述べ、斬首作戦を「そのような計画は知らない」と否定しました。

つまり、北朝鮮が非核化に応じれば、米国は正恩体制の存続を保証するということです。

軍事的水圧プレッシャーをギリギリとかけている今、同盟国への合意の取り付け以外、もはや北朝鮮に対して米国にできることはありません。

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http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/04/...トランプはとぼけた顔をして、この時にはシリア攻撃を命じていた。

米中首脳会談でボールを投げられた形となった習が、この少ない日数でどう動くのかにかかっています。

習もいちおうアリバイ的ですが、やることはやっています。

習は、米中首脳会談から3日後に韓国に武大偉を派遣し、韓国中央日報によると武は「北朝鮮が核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射のような『戦略的挑発』を敢行する場合、国連安全保障理事会の決議に基づき強力な追加の措置があるだろう」と発言しました。

ただし内容は、北朝鮮が追加挑発すれば、①よりいっそう強力な安保理決議はもちろん、制裁と圧力を持続的に強化するべきである、②北の非核化のために韓中協力と5カ国(韓・米・日・中・露)の連携が重要だ、③韓中は核問題の緊急性・厳重性に対する評価を共有し、北の挑発を懸念して反対する、ということです。

まさに無内容。中国の対応はいささかも今までと変わりません。

李克強も同時期、河野洋平らと会談した際に、「北朝鮮情勢は緩和すべきだ。中国もやるべきことがあるし、中日でも共にできることがある」と日本との連携を示唆していますが、これは武と同じく、また6カ国協議をしようぜ、ということにすぎません。

6カ国協議をすれば中国が議長国となって主導権を握れるという思惑です。

しかし、今さら正恩が先代が瀬戸際外交を使って時間引き延ばしに使った6カ国協議に乗ると思うほうが愚かです。

こんなしゃもないものをやったあげく、北朝鮮にホンモノの核武装を与えてしまったのは誰も知っています。

国連安保理のお墨付など、トランプが必要としないことは、シリア攻撃で分かっているはずです。

中国が北朝鮮に示すべきは、非核化に向けた国際機関の核査察の受け入れ以外ありえません。私にはそれ以外の解決法を思いつきません。

太陽節はあさってです。
                     ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

■追記  決して危機を煽るわけではなく、万が一の知識としてお読み下さい。

[核攻撃を受けた場合の市民の対処方法]
http://ameblo.jp/sonaeru/entry-10136615837.html

①地下室があれば逃げ込む。地下街、地下鉄のホームでよい。地上へつながる出口をふさぐか、物陰に隠れ、露出している肌をできるだけ隠すようにしてしゃがみ込む。

②地下へ逃げ込めない場合、できるだけ建物の中心で、窓のない部屋、トイレ、風呂場、倉庫などに逃げ込む。それも間に合わない場合、とにかく窓から離れ、また窓との間に何か遮蔽物を置く。

机の下、いすを盾にしてもかまわない。

③核兵器の爆発で、建物の窓ガラスは粉々に砕け、そこから超高温の爆風が襲いかかる。熱線によるやけどの防止のため、肌の露出は最小限に控える。

また黒い色や金属は熱を吸収しやすいため、できるだけ白い布をまとったり、金属製のアクセサリーや時計は外すようにする。

以下、詳細は引用ソースをご覧下さい。

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[ 2017年4月14日 ]

 

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