アイコン 現代・起亜の病い リコール隠し 強制リコール命令/韓国当局

スポンサード リンク

現代自動車の品質管理部長が、内部で問題提起しても会社が対応しないことから、昨年、韓国と米国の各当局に対して内部告発、発覚した品質管理問題。
なかでもシータ2エンジン搭載車は米国だけでリコールしたことから韓国で騒ぎが大きくなった。そうしたことから、韓国でもリコールする事態に至った。同社は、当初、米国だけでリコールしたのは、米国で製造しているエンジン本体の金属に不純物を混入していたからだとして、韓国で製造しているエンジンは問題ないとしていた。なぜに韓国製造の同エンジンでも同じような問題が発生しているのかということについては、解明しない・公表しないままリコールを実施している。

韓国の国土交通部は5月12日、現代自動車と子会社・起亜自動車の車の欠陥5件について、強制リコール(無料の回収・修理)措置を取った。
韓国の完成車メーカーが政府のリコール勧告を拒み、聴聞手続きを経てリコールを命令されるのは初めて。

強制リコールの対象は12車種、23万8000台。
1、「ジェネシス」「エクウス」は、キャニスター(大気汚染防止部品)の欠陥で停車時や停車直前にエンジンが止まる恐れ
2、「モハベ」は、ハブナットが緩みタイヤやホイールが外れる恐れ、
3、「アバンテ」「i30」は、真空パイプの損傷でブレーキに支障が出る危険。
4、「ソレント」「サンタフェ」など5車種は、エンジン燃料ホースの破損、
5、「ソナタ」など3車種は、サイドブレーキ警告灯の不具合でそれぞれ火災が起きる可能性。
が指摘されている。

国土交通部は、3月と4月に計5件について、「安全走行に支障を与える可能性が高い」としてリコールを勧告したが、現代・起亜は今月開かれた聴聞会で、安全走行と直接関係がないとして、リコールを拒否していた。
同部は、聴聞会を開いた大学教授の意見書や過去の事例などを考慮し、5件全てについて強制リコール措置を取った。
同部はあわせて、現代・起亜がこの5件の欠陥を隠蔽しようとしたかどうかについて、検察に捜査を依頼した。
同部はこれまで、この5件を含め、内部告発があった32件の欠陥疑いについて順番に調査してきた。
告発者が、提供した内部文書によると、現代・起亜はこの5件の欠陥を昨年5月ごろ把握しながらもリコールなどの適切な対応を取らなかった可能性があり、こうした行為が隠蔽に当たるかどうか捜査を要請したという。
告発の32件のうち3件はすでにリコールが確定しており、合わせて8件のリコールが決定した。
国土交通部は、別の9件については公開無償修理を勧告している。
現代・起亜は「リコール決定を謙虚に受け止める」とするコメントを発表した。
以上、韓国紙参照ほか

同社は、利益のためにリコールを隠蔽し続けたようだ。こうした問題は世界共通に発信されることから、両社の信用は大きく損じることになる。
両社の主力販売市場である中国では、両社は昨年180万台販売したが、眼下、THAAD配備問題から韓国製品の不買運動に直面し、今年3月・4月と前年同月比で半分以下しか売れていない。
また、安全にうるさい米国では昨年142万台販売しているが、市場そのものが4ヶ月連続して前年割れとなっており、両社も1~4月までの累計で前年比▲5.9%と落ち込んでいる(米国市場全体は同期間▲2.4%:減)。
そうした中で、こうした問題を発生すれば、ライバル会社の餌食になり、市場をさらに食われてしまう。
戻すのに何年もかかるのは、トヨタ車がアメリカで、結果、まったく問題がなかったにも関わらず大騒動され、議会の公聴会まで引っ張り出され、やり玉に挙げられたその後の販売経過や、尖閣問題で不買にあった中国での日本勢からしても理解できよう。最悪は三菱自動車、実質潰れたも同然だ。

VWの不正問題では中国が鍵だった。国家としてドイツのメルケル首相と懇意にしており、たまたま中国でディーゼル車を製造しておらず、国民も騒がなかったことから売れ続け、全体での経営への打撃を最小限に止めた(昨年中国でVWは12%増の398万台販売)。

現代自の場合、内部告発者を首にし(その後社会問題化し社員復帰)、問題があるとする当局の専門家会議で指摘されたにもかかわらず、問題はないと否定し続け、結果、当局からリコールを命じられるなど、品質の信頼性は丸潰れになっているといえる。

それでも、米国ではコンシューレポートに対してロビー活動(実質賄賂)を仕掛け、品質レベルで高評価を受け続けるというのだろうか。マスコミは対しては、今後、広告しないぞと脅せばこうした報道もせず、潜在ユーザーに周知されないことだろうが・・・。いまや報道しない自由を満喫する既存のマスメディアより、ネット報道を信用する時代になっている。拡散も早い。

 

スポンサード リンク
[ 2017年5月13日 ]

 

コメントをどうぞ

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
スポンサード リンク
 


PICK UP


PICK UP - 倒産

↑トップへ