＜医療分野では新規投資＞、
飯塚病院では７月、「ハイブリッド手術室棟」を開設する工事に入った。筑豊地区では唯一、心臓や脳のカテーテルに特化した高度医療施設。
当病院はベッド数千床以上、九州有数の医療機関は来年、開院１００年を迎える。しかし、域内の人口減もあって、１６年の外来患者数は４６万２千人で４年前から２万人超減少している。そのためか、域外の病院買収や老人福祉事業にも力を入れている。

＜投資事業強化＞
１６年１２月には、検索大手グーグルが自社オフィスとして賃借する米ロサンゼルスの建物を約３５０億円で取得している。今後とも、収益性の高い海外不動産に目を付け、数百億円規模で投資する方針。
投資有価証券は、麻生単体の決算では１４６億円。４年前の５７億円増加している。
麻生単体では、病院運営が大半を占めるため営業赤字が▲４億８００万円だが、「受取利息・配当金」として２３億５千万円を計上し、純利益は１３億４千万円となった。

連結ベースの有利子負債は１,０８６億円（前期比+２５８億円増）に達する。麻生の信用により金融機関からの貸付が行われ、有価証券投資や不動産投資など本業とは異なる分野に多額の資金が使用されている。すでに本業の投資事業部門として確立しているようだ。

＜麻生グループの売上高は２５００億円＞
営利法人とは別に、学校法人麻生塾も擁し、各種専門学校等を大規模に運営している。
麻生グループ８７法人の売上高を合計した場合、２,５７１億円（2017/3期）にのぼり、グループ社員数も（株）麻生の連結社員数６,６７３人から大幅に増加し、１０,７８４人を雇用している。

＜麻生泰氏・巌氏、麻生閣下＞
麻生は、九経連会長の麻生泰氏が会長、その長男の巌氏が社長を務め、巌氏は麻生セメントも社長を引き継いでいる。ドワンゴの社外取締役でも有名（ニコニコ動画に安倍首相が登場するのもそうした縁）である。

泰氏は言わずと知れた麻生太郎財務大臣の実弟、麻生太郎氏は（株）麻生の大株主である。麻生太郎氏には、米国へ留学させていた息子がいたが、もう３０代半ばだろうか。
親父も政局が政局だけに息子に禅譲できずにいる。麻生大臣兼副総理（元首相）でさえ足元をすくう自民党幹部だらけで油断も隙も見せられない。麻生派閥グループを磐石なものにするまで、後しばらく、ご奉公のようだ。息子さんは親に似ず、好青年と聞いている。