ペーパーレス化にリコー 日欧で数千人リストラへ 中国工場1ヶ所売却へ
ペーパーレス化は、大きな波となってすでに10年前から押し寄せている。リコーは円安の目先の利益効果に、その対応と構造改革が大幅に遅れ、ここにきてバタバタとリストラに入っている。
リコーが国内と欧州で従業員の削減を検討していることが8日わかった。規模は数千人規模に上る見通しで、2018年度内にも実施する見通し。中国の工場1ヶ所を売却する方向で検討していることも判明し、事務機の需要低迷で市場環境が厳しくなる中、一連の構造改革を通じて収益力の回復を急ぐ。
リコーは同日、「構造改革とさらなる事業成長に向けてさまざまな検討を進めている」とのコメントを発表した。
リコーは、今年度中に国内の子会社を売却し人員を削減。欧州でも管理部門の縮小などにより人員を減らす。また、事務機を扱う中国の工場を売却の方向で検討する。候補としては地元の国有企業などが挙がっている。
リコーはすでに昨年、北米を中心に5000人以上の人員を削減した。一連のリストラに加え、資産の売却益を成長分野への投資に振り向けるなどし、収益力を早期に回復させる考え。
一方、リコーは08年に約1600億円で買収した米事務機販売大手について収益改善が想定より遅れていることから数百億円規模の減損処理の検討も進めている。
ITの発達で、先進国を中心にオフィスなどでのペーパーレス化が進展。このため主力の事務機事業が低迷し、各社とも対応を迫られている。
以上、
円安の功罪だろう。今時のサラリーマン経営者は、過去の人たちが稼いだ豊富な自己資本と円安による目先の利益に目が眩み、これまで何も知恵も出さず、何もしない。いよいよ困ってきたようだ。やっと前に向けた知恵を出すことだろう。
リコー決算推移
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連結/百万円
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15/3期
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16/3期
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17/3期
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18/3予
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会計方式
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IFRS基準
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売上高
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2,231,942
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2,209,028
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2,028,899
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2,040,000
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営業利益
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115,765
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102,295
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33,880
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20,000
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同率
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5.2%
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4.6%
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1.7%
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1.0%
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経常利益
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112,297
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95,684
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29,955
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14,000
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当期利益
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68,562
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62,975
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3,489
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0
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自己資本
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1,084,167
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1,077,813
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1,042,106
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・18/3期予想は2018年2月1日発表分
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