オートデータによると８月の米国における自動車販売台数は前年同月比▲１．９％減の１４７万３千台だった。マイナスは今年に入り８ヶ月連続となっている。１～８月では▲２．４％減となっている。

＜スバルが単月として始めて現代・起亜を越える＞
スバルが、韓国勢の現代と起亜ともに販売台数で追い抜いた。スバルは堅実な営業スタイルで、品質、安全、サービスにより確実に前年比をクリアしてきている。
一方、現代・起亜は、米国市場全体の低迷から、各社インセンティブを拡大させており、韓国勢のコスパが影を潜めいているものと見られる。当然、韓国勢もインセンティブを拡大させているが、比較感から販売が落ちているようだ。
また、現代自動車における３２項目のリコール隠しの内部告発、それに対する韓国での対応（うち４項目について、当局がリコールを検討するように要請したところ、現代は問題ないとして断ったところ、当局が強制リコールを命じ、検察にも告発された事件）がまずく、低迷する米市場にあり、他社ディーラーの販売員からセールストークで利用されているものと見られる。

＜今後見込まれるハリケーン「ハービー特需」＞
なお、テキサス州を襲ったハリケーン「ハービー」の洪水災害は、満杯状態のダム放流が続き、洪水地の水が完全に引くのは、２週間以上かかるとされている。自動車被害も２０万台～１００万台と推定されており、今後、「ハービー特需」が発生するものと見られている。

＜日本勢＞
トヨタは、ＲＡＶ４が前年同月比３０．４％増の４３,２６５台販売、カムリの新型も投入され、１２．７％増の３７,０５１台販売、全体を牽引している。

ホンダは、シビック（１１．２％増）が快走しているが、ＣＲ-Ｖ（▲１５．２％減）が人気一巡し、シビックの快走を相殺してしまった。

日産は、これまで牽引してきたローグがピークアウト（▲９．５％減）、アルティマはモデルも古くなったのかセダン不振を反映して上位２０車種からも消えてしまった。

スバルは、販売に特に強い車はないが平均して売れ、高く評価されている品質・安全重視で値引きをしないスタイルが受け入れられ、地道に人気化し続けている。