アイコン 源氏物語最古の藤原定家の写本見つかる 三河吉田藩主大河内家

 

 

徳川家康と縁も縁もあった三河吉田藩主(松平)大河内家(豊橋市)に伝えられてきた写本が、平安時代に紫式部が書いた「源氏物語」の物語の1つを平安末期~鎌倉時代の歌人、藤原定家が書き写した写本であることが判明した。
これまでで最も古い写本で、原本が残っていない源氏物語のオリジナルの表現に迫る貴重な資料として注目されている。

新たに見つかったのは、源氏物語が記された約200年後に活躍した歌人、藤原定家が書き写した「若紫」の写本。
定家の子孫にあたる冷泉家の公益財団法人冷泉家時雨亭文庫が調査した結果、定家の筆跡と一致したという。
当時、定家のように位の高い人物しか使うことが許されなかった青墨も使われ、表紙は定家のほかの写本で、国の重要文化財に指定されている「花散里」「行幸」「柏木」「早蕨」の4帖と同じだという。

全54帖からなる源氏物語は原本が失われ、代わりに内容を今に伝える数々の写本のうち、「若紫」はこれまで、約450年後の室町時代に書き写されたものが紫式部のオリジナルの表現に近いものとして、最も信頼できるとされてきた。

調査を行った冷泉家時雨亭文庫の藤本孝一調査主任は「紫式部が表現した内容を約200年後に忠実に復元しようと試みた定家の写本が見つかったことで、源氏物語の研究が一層進むだろう」と話している。

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[ 2019年10月 9日 ]

 

 

 


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