アイコン 現代自動車 協力工場社員の感染死の影響で生産ストップ

 

 

現代自動車は、新型コロナウイルスによる肺炎が韓国国内での部品生産にも支障を来し、一部工場の稼働を停止させた。
中国製部品の枯渇による稼働停止に続き、新型コロナウイルスによる死者が出たことで操業を停止した協力企業からの部品供給が止まったことによるもの。
新型コロナウイルスが韓国国内のサプライチェーンに衝撃を与え、完成車工場がストップしたのは初めて。

現代自は25日、協力企業のソジン産業慶州工場が閉鎖され、部品供給がストップしたため蔚山第4工場の「ポーター」生産ラインを同日、終日停止すると発表した。
ソジン産業でフォークリフトを運転していた40代男性が21日、自宅で死んでいるのが見つかり、22日に新型コロナウイルス検査で陽性と判明したことを受け、同社は24日、工場を閉鎖し、終日防疫作業を実施した。

ソジン産業は、現代自にポーター、コナ、パリセードなどの車体フレームを納品している。特に1トントラックのポーター向けには後部デッキの底部鋼板を納品してきたが、この部品は大型なので、在庫をほとんど置かずに「ジャストインタイム」方式で生産、供給していた。

現代自は、中国国内のワイヤーハーネス工場の長期休業を受け、2月4日から23日まで蔚山第1~5工場、牙山工場、全州工場で操業を一部または全部中断した。
24日からは、全州工場の「ソラティ」生産ラインを除き、大半の工場で稼働を再開したが、今回は国内の部品供給問題で再び稼働を中断した。

現代自関係者は「ソジン産業は1日だけで稼働を再開し、ポーターの生産も26日から再開できる」と説明している。

しかし、現代・起亜自動車の大感染地帯の大邱市・慶尚北道地域の一次協力会社だけでも60社余りあり、新型コロナウイルスが急速に広がっていることから、今後さらに部品のサプライチェーンに問題が生じかねないとの懸念も浮上している。

産業研究院のイ・ハング上級研究委員は「国内外の完成車メーカーは在庫コスト削減と効率性の最大化を図るため、在庫を最小化する『ジャストインタイム』方式を導入しているが、今回のような伝染病事態には弱い。3万点余りある自動車部品のうち、別の部品の工場が新型コロナウイルスの影響で再び止まることが懸念される」と指摘した。
以上、

ジャストインタイムの発案者のトヨタは、東日本大震災でサプライチェーンが寸断されたことから、同じ部品の供給先の協力会社を2ヶ所にするか、協力企業に2ヶ所で生産するように要請している。また、基幹部品は少し在庫することにもしている。
他国や他社で問題が生じたら、政府も企業も他山の石にすべきではない。
肝心なところでトヨタを真似なかったようだ。

 

[ 2020年2月26日 ]

 

 

 


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