アイコン インバウンド観光への影響 中国政府は経済不振で苛立っている 高市答弁


10月9日には米国を意識したレアアースの輸出規制。米国は対中政策で事前予告の中国製および船籍に対する入港料を10月14日から執行、さらにエンティティリスト追加制裁に、中国政府は苛立ち、再度の輸出規制となった。別途、米中は暫定税率問題で(暫定30%、交渉中24%)交渉中でもあった。

★トランプ政権は常に楽天主義で有頂天、
第1次レアアース規制

中国の4月4日からのレアアース規制問題は、当時、トランプ政権が145%の関税をかけるなど悦に入り熾烈な米中貿易戦争中を演じた。しかし、トランプ政権は5月12日、米国内の自動車工場が生産停止に追い込まれるなどしたことから、中国に対して泣きを入れ、145%の関税を暫定30%に、中国も対抗関税の125%を▲115%減少させ10%にするとともにレアアース規制の緩和へ動いた。

第2次レアアース規制
そして10月9日、米国が中国製および中国船籍の船舶に対して入港料を徴収すると発表、頭が切れた中国は再びレアアースの規制に動いた。
10月30日、トランプは韓国での首脳会談で、またしても中国に対して泣きを入れ、双方が1年間執行を延期することで仮合意し、問題を先送りした。
 それほど、国内経済不振の中国政府は、トランプの対中貿易政策に苛立ちを募らせている。

 

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高市事態
そうした中、11月7日、高市首相が、(中国軍侵攻の)台湾事態では、日本の存立危機事態であり、集団的自衛権行使事態との認識を国会答弁でなした。集団的自衛権を法整備した安倍首相でさえ、台湾事態とは具体的には表明せず中国を直接刺激することはなかった。安倍首相も当然台湾事態=中国の台湾侵攻を想定し、日本の安全保障上からも、中国をけん制するための法整備だった。安倍首相の下での閣僚たちの言動はトップではないため大きな問題にもならないが、トップに立つと・・・。
高市首相は具体的に台湾事態と名指ししたため、中国が怒り狂っている。

その背景には、中国は国内経済低迷、若年労働者の失業率が17.7%(9月、8月は18.9%)に達している通り低迷している。
中国の自動車生産は補助金政策により堅調に推移してきたが、今年いっぱいで終了予定、地方政府の補助分はすでに使い果たし減額や停止されている地方政府もあるといい、今年末は駆け込み需要をこなすものの、来年からどうなるか分からなくなっている。

不動産景気も、三条紅線策で不動産開発会社どころか、マンションを購入した人、社債を購入した人など国民の間に大きな問題と不安を生じさせ、経済波及効果が高い住宅産業を奈落の底に突き落とし、内需は低迷したままとなっている。

中国でも生成AIはブームになったものの、雇用を創出するものではなく、かつて習氏がITやネット企業の創業者たちを袋叩きにし、巨額資金を必要とするIT開発が遅れたものの、ここにきて、創業者たちが裏で動き、AI半導体を開発した大手IT企業が多く出現している。すでに製造し、データセンターへ国産AI半導体を導入し、それも拡大し続けている。米NVIDIAのブラックウェルとは比較にならないレベルだが、すでに実装しているところに意義もある。データセンターでの経済波及効果は開設時以外雇用もなく直接的にはほとんどない。
 
中国政府は台湾の中国国民党など反政府勢力に膨大な資金を提供して梃入れを続け、民進党潰しに躍起になっている。すでに議会では第1党になるなど国民党が総統選でも勝利する水準まで引き上げてきている。軍事的圧力と共に硬軟で台湾を攻略する作戦のようだ。全113議席中、国民党は52議席、8議席を持つ台湾民衆党も中国政府の傀儡政党のようだ。トランプの米1国主義は台湾勢の工場を米国へ移転させ、台湾の製造業の空洞化に至る。
台湾が経済不振に至れば、民心は一気に中国へ靡いてしまう。トランプの脳髄にはそうした台湾の中国化問題など毛頭もない。

経済成長は、企業収益が伸び、就業者数の増加や従業員の報酬増となり、消費が拡大し、内需循環経済が拡大のスパイラルを牽引する構図。

中国の場合、自動車の低価格戦争に見られるように企業収益は悪化、就業者増も報酬増も低迷し、経済のけん引役が不在となっている。

(日本は小泉時代に非正規枠を急拡大、経団連加盟企業は、生産コストが大幅に下がり利益を大きく出したものの内部留保、従業員には還元せず、経済成長をストップさせた。アベノミクスでも大手企業が何もせず空前の利益を出したものの、従業員還元も国内投資もほとんどしなかった。安倍政権8年間での経済成長は500兆が539兆へ率にして7.8%成長しただけだった。現在の超円安・物価高騰政策では、再び企業は空前の利益を上げながら株主還元策に終始、企業は従業員にも報酬を上げ始めたものの物価高騰が実質賃金をマイナスに押し下げ、物価高騰により名目の消費は拡大しているものの、実質では低迷が続いている。物価は特に食料品を直撃しており、コメを含む生鮮以外での食料品価格は20年比で26.7%も上昇。米含む生鮮食品は同28.2%上昇/食料品全体では27.0%上昇/25年9月現在。この間、報酬が名目でもどれほど上昇しただろうか。こうした結果、また宿泊費用もインバウンドの影響から高騰、一方で国民の観光旅行者数も観光消費も減少し続けている。)

★中国は、昨年9月から本格的な経済回復策に舵を切り、あらゆる産業に梃子入れ策を発表、それは今年初めまで続けられていたが、今年1月20日に米国でトランプ政権が誕生し、2月から中国に対して関税爆弾投下開始、習政権は国内経済問題より、米トランプ対策が最優先課題となってしまい、上向きになっていた国内経済の指標は再び低迷することになった。

そうした中での高市発言、習政権にとって国内の経済不満を、中国のナショナリズムに転嫁するには打ってつけの材料になったようだ。

韓国の教訓、
韓国のTHAAD問題、2017年3月からの限韓令では、文化活動や観光の交流停止、政府令でTHAAD基地になったロッテのゴルフ場、ロッテの中国での百貨店やスーパー(計120店舗余り)は中国当局から難クセ付けられ営業できなくなり、巨大複合都市開発事業も停止に追い込まれ、結果、中国事業を現地企業に叩き売る事態に陥った。韓国企業製の自動車の不買運動、2016年には過去最高の179万台を売り上げた現代Gは、現在、50万台未満迄減少している。
中国からのクルーズ船が韓国へ寄港しなくなり観光客は激減、済州島などに中国資本により計画されていたリゾート開発などすべて中に浮いた。
観光では、韓国のチャーター便が中国の空港を利用できなくなり、韓国は中国からの団体客を呼び込めなくなった。韓国ツアーを組むことが実質禁止させた。政府は個人の韓国旅行も控えるように国民向けに周知し、9年経っても文化制裁などまだ続いている。

高市発言に対する中国の動きにつき、黙秘しているのは同盟国のトランプ氏、中国とコトを構えたくない心情を赤裸々にしている。

 本音で付き合えば、喧嘩が絶えないのが人の世、夫婦間でもそうだろうが、とかくこの世は住みにくい。外交ならば、力関係以外に、民族も歴史も考え方も異なり、修復には莫大なエネルギーを要することになる。

 有名観光地では日本の観光客も敬遠するほどのオーバーツーリズム問題も顕在化している。
ただ、犯罪に手を染めている外国人に対する厳罰制度が求められるほど、半グレと組み悪質化している。外国人の悪質刑事罰には、安易な国外退去や執行猶予判決は厳禁とすべきだろう。税金がもったいなく、できれば強制送還し出身国の刑務所へ収監させるべきだろう。

インバウンドへの影響
★2024年のインバウンドの国内消費額
観光庁のデータによると、一人当り消費額は24年と19年比では大幅に増加している。19年比で超円安率は▲40%前後(対象ドル/東南アジアの通貨に対して平均▲20%超安~スイスフランに至っては▲74%安とドンキもびっくりの激安セール)。


スクロール→

インバウンド消費動向/国交省観光庁

 

2024年 千人/億円/千円

2019年

 

 

訪日数

消費額

平均

訪日数

消費額

平均

増減

中国

6,981

17,265

247

9,594

17,704

185

33.9%

台湾

6,044

10,897

180

4,890

5,517

113

59.5%

韓国

8,817

9,602

102

5,584

4,247

76

34.1%

米国

2,724

9,011

330

1,723

3,228

187

76.1%

香港

2,683

6,606

223

2,290

3,525

154

44.9%

豪州

920

3,492

379

375

1,519

405

-6.4%

タイ

1,148

2,264

197

1,319

1,732

131

50.0%

シンガポ

691

2,004

290

492

852

173

67.5%

カナダ

579

1,765

305

375

670

179

 70.6%

英国

437

1,658

379

424

999

236

60.9%

ほか

5,845

16,693

306

4,816

8,142

169

81.0%

総計

36,869

81,257

220

31,882

48,135

151

45.7%

 

中国の訪日客数だが、今回は香港も中国政府に迎合。
香港は日本の巨大地震予知漫画の影響を今年4月から受け、9月段階でまだそれ以前に戻っていない。

★香港からの訪日客数は、9月は前年比▲12.2%減14万9千人、1~9月は▲7.6%減の182万2千人(年計2019年229万人、2023年211万人、2024年268万人)。
ただ、中国、個人では9千万人の共産党員でない限り、観光客は政府が干渉しやすいツアー客を除き、個人客の多くは減らないと見られる。近年はツアー客比率も減少している。
総じて、2.5割前後減少する可能性もある。
2024年は中+香の計966万人で国内消費額は合計で2.3兆円だった。

2011年当時とは比較にできない。
理由は、中国のGDPは当時の3倍に増加しており国民所得も大幅増加、経済不振や不動産政策に見られるように国民の政治離れも進んでおり、現在の習政権では劇症型の権力行使でも行わない限り、また9千万人共産党員主導で暴動でも生じさせない限りナショナリズムを喚起、14億人を総動員させることは困難と見られる。

限韓令、
限韓令はすでに9年目経ってもまだ解除されておらず、THAAD問題がある限り制裁を続けるものと見られる。日本の場合、首相である高市氏が発言を撤回することは100%なく、習政権は限日令の強度を徐々に増す可能性もある。ただ、THAADのような実質的な迎撃兵器ではなく、抽象的な言葉であり、数年単位で長期化する可能性は低い。
 
日本は2011年の中国の限日令により、レアアースの中国依存度はほかの先進国に比べ低いものの、それでもまだ過半を依存している。中国の最近のレアアース輸出規制は対象を世界にしているが、2011年のように日本に対してだけ発令する可能性もある。
日本は半導体やセンサー類の生産を含め工業製品を製造できなくなる。また、サプライチェーンも中国に大きく依存しており、その影響は日本国内どころか世界へ計り知れなく影響する。
2020年10月の旭化成半導体工場の全焼に起因した、メーカーや商社が半導体の買占めに、多くの半導体で不足が生じ、世界中の自動車や電子製品の生産が大きく凹んだ記憶はまだ新しい。
日本の国益は、短絡的に、感情的に対応できるものではない。 


スクロール→

2024年、国際収支/財務省 /億円

 

中国

香港

合計

全体

比率

国際収支

-21,213

67,038

45,825

286,868

16.0%

貿易収支

-64,920

56,237

-8,683

-36,602

 

 

インバウンド・観光への影響

↓香港からの訪日客数は上記文中に掲載。


スクロール→

中国からの訪日客/政府JNTO

 

23

24

前年比

25

前年比

1

565,251

857,039

51.6%

980,520

14.4%

2

715,804

818,562

14.4%

722,924

-11.7%

3

585,586

663,102

13.2%

661,817

-0.2%

4

466,987

661,259

41.6%

765,189

15.7%

5

515,717

738,872

43.3%

790,089

6.9%

6

545,089

703,277

29.0%

798,001

13.5%

7

626,830

757,679

20.9%

974,500

28.6%

8

569,092

612,100

7.6%

1,018,600

66.4%

9

570,369

656,700

15.1%

775,500

18.1%

10

631,124

732,100

16.0%

 

 

11

649,877

749,500

15.3%

 

 

12

782,726

867,400

10.8%

 

 

合計

7,224,452

8,817,590

22.1%

7,487,140

15.7%

 

なお、2024年の平均円ドルレートは141~161円で推移し、2019年の105~112より大幅に円安が進み、日本旅行のバーゲンセール、各国からの観光客が押し寄せている。そうしたこともあり、一人当たりの消費額も2019年比で45.7%も増加している。


スクロール→

インバウンド消費動向/国交省観光庁

 

2024年 千人/億円/千円

2019

 

 

訪日数

消費額

平均

訪日数

消費額

平均

19

中国

6,981

17,265

247

9,594

17,704

185

33.9%

台湾

6,044

10,897

180

4,890

5,517

113

59.5%

韓国

8,817

9,602

102

5,584

4,247

76

34.1%

米国

2,724

9,011

330

1,723

3,228

187

76.1%

香港

2,683

6,606

223

2,290

3,525

154

44.9%

豪州

920

3,492

379

375

1,519

405

-6.4%

タイ

1,148

2,264

197

1,319

1,732

131

50.0%

シンガポ

691

2,004

290

492

852

173

67.5%

カナダ

579

1,765

305

375

670

179

70.6%

英国

437

1,658

379

424

999

236

60.9%

その他

5,845

16,693

306

4,816

8,142

169

81.0%

総計

36,869

81,257

220

31,882

48,135

151

45.7%

 

 

[ 2025年11月18日 ]

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