ルイ・ヴィトン製品のリメイク品製造 業者が個人から受託問題なし 韓国大法院判決
韓国大法院(最高裁)は2月26日、フランスの高級ブランド、ルイ・ヴィトンが同社の製品をリメークした韓国の業者を相手取り、商標権の侵害行為の差し止めと損害賠償を求めた訴訟で原告勝訴とした二審判決を破棄し、審理を特許裁判所に差し戻した。
大法院は、リメーク業者のサービスが、所有者の個人的使用を目的としたものであれば商標権侵害ではないが、実質的な商品製造・流通と見なされる場合は、商標権侵害に当たるとの判断を示した。
リメーク業者による商標権侵害について大法院が判断を下したのは初めて。
当裁判はブランド品大好きな欧米や日本など各国が注目していた。
リメーク業者は2017年から2021年にかけ、客から受け取ったヴィトンのバッグを解体し、布地や金属部品などを用いてサイズ・形状・用途が異なるバッグや財布を製作していた。
対価として1点当たり10万ウォン(約1万900円)~70万ウォンを受け取っていた。
これに対し、ヴィトン側は商標権を侵害されたとして2022年2月に訴訟を起こした。
一審は2023年10月、ヴィトン側の主張を認め、業者に対しリメーク品の製造を禁じるとともに1500万ウォンの損害賠償を命じた。
裁判所は、リメーク後の製品も交換価値を持ち、中古市場で取引されているため、独立した商取引の目的物である商標法上の「商品」に該当するとし、消費者がヴィトンが製造した製品と誤認する可能性があることから「商標の使用」に当たると判断した。
二審も一審の判決を支持した。
一方、大法院はリメーク業者が所有者から個人的な使用を目的として注文を受け、変形・加工するサービスを提供した場合は商標法上の「商標の使用」には当たらないと判断した。
ただし、同時に、業者がリメークの過程を支配・主導して製品を生産・販売するなど、自社の製品として取引市場で流通させたと認められる「特別な事情」がある場合は、商標権侵害に該当する可能性があるとした。
また、「特別な事情」があるかどうかは、リメークの経緯や内容、製品の目的・形状・数量などの最終的な意思決定の主体、業者が受け取った対価の性格、製品に使用された材料の出所などのさまざまな事情を総合的に判断すべきだとして、このような事情の証明責任は商標権者にあると説明した。(・・・商標権者がこれを証明することはほぼ困難)
今回の判決に先立ち、大法院は昨年12月に公開弁論を開き、ヴィトン側と業者側の双方の主張を裏付けるために有識者の意見を聞いた。
当大法院の裁判は、韓国で著作権・知的財産権分野の権威とされる権英俊大法官(最高裁判事)が主審裁判官を務めたことでも注目を集めた。
以上、韓国紙参照
韓国では、個人所有のブランド品を個人からリメイクを受託した業者が有償で解体してリメイクし、委託した個人が使用することは許されることになった。
最終的に当該個人が当該品を売買することも可能となる。
問題は、個人使用か、売買目的かを商標権者が証明する必要がある点であり、ほとんどネットオークションなどで個人売買され、個人使用の延長線上なのか、業なのか、その判断は恣意的で難しすぎる。
商標権者側がこれを覆すには国際司法裁判所への訴えるしかないが、ブランド品が氾濫する中、欧米主導の国際司法裁判所も安易に商標権者側の言い分を認める判決にはなりにくい時代となっている。商標権も拡大解釈すれば、商標権者が自らの首を絞めることにもなる。
中古のブランド品を1万円で購入、個人使用目的で1万円を出して専門業者にリメイクしてもらい、その後使わなくなり、リメイク品を5万円でネット販売やネットオークションに出品することが可能となる。リメイクの許容範囲も難しい。





