アイコン ≪第4回≫長崎の海は有明商事、葵新建設のものか。


有明商事

漁協ではなく「漁協長会」? 組合員の声はどこへ消えたのか
次に問題となるのが、「漁業関係者の同意とその範囲」である。
海砂採取は、海底環境や漁場への影響を伴い得る事業である以上、関係する漁業者の意見を十分に聞く必要がある。
これは当然である。
ところが、要領では、共同漁業権区域以外の一般海域において、関係漁業協同組合だけでなく、同漁協が属する「漁協長会」又は「海区漁協長会」の同意を求める仕組みが設けられているとされる。
ここで問いたい。

 

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有明商事

漁協長会とは、一体誰のための組織なのか。
漁協は、漁業者である組合員によって構成される法人である。
本来、漁業者の利益や漁場の保全に関わる重要事項は、組合員の意思が適切に反映される仕組みの中で判断されなければならない。
ところが、法人格を有しないとされる漁協長会が、あたかも各単協漁協の上位機関であるかのように振る舞い、海砂採取同意の重大な裁量を握るのであれば、話は別である。
漁業者一人一人の意思は、どこに反映されるのか。
組合総会や理事会の判断よりも、組合長同士の会合が事実上の決定権を握るのか。
誰が、どのような根拠で、どの事業者にどれだけの採取を認めるのか。
海の利用をめぐる重要な判断が、県民や漁業者から見えない場所で決められているのだとすれば、それは透明な行政運用とは到底呼べない。
まして、採取量の事業者別の割り振りにまで特定の会合が関わっているのだとすれば、そこには当然、利益誘導や不透明な資金関係を疑わせる危険が生じる。
断っておくが、ここで直ちに誰かの違法行為を断定するものではない。
しかし、疑念を招く構造を放置しておいて、後から「問題は確認されませんでした」で済ませるのは行政の仕事ではない。
問題が起きてから調べるのでは遅い。
問題が起きにくい制度に改めることこそ、行政の責任である。
海砂採取の同意は、密室の肩書会議に預けるべきものではない。
関係漁業者の意思、議決経緯、利害関係、採取量配分の根拠を、徹底的に透明化すべきである。

船 有明商事

JC-net・日刊セイケイ編集長・中山洋次

[ 2026年6月 9日 ]
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