アイコン 資材高、ついに設計変更へ ナフサ建材が揺らす建設現場


中東情勢の影響が、建設現場の資材調達にも及び始めている。国土交通省は、ナフサを原料とする建設資材について、代替品の調達や流通経路の見直しで追加費用が生じた場合、直轄工事では設計変更で対応する運用を始めた。対象は6月16日以降、既に契約済みの工事も含む全ての直轄工事となる。

ナフサは原油からつくられる石油化学製品の基礎原料で、塩化ビニール管や塗料、シンナー、断熱材など、建設現場で使われる多くの資材に関係している。供給が不安定になれば、価格上昇だけでなく、納期遅れや代替品の確保といった問題も起きやすい。

 

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これまで公共工事では、資材価格が大きく変動した場合に契約金額を見直す仕組みがあった。しかし今回は、単なる価格上昇だけでなく、資材を別ルートで調達したり、小口で確保したりする際の追加負担も設計変更の対象にする。現場の実態に合わせ、受発注者が協議して費用を反映できるようにする狙いだ。

背景には、建設会社だけでは吸収しきれないコスト上昇がある。資材高に加え、人件費や物流費も上がるなか、受注者が負担を抱え込めば、工期遅れや入札不調につながりかねない。国交省の対応は、公共工事を止めないための緊急的な措置ともいえる。

ただ、課題も残る。今回の対象は国の直轄工事が中心で、自治体工事や民間工事で同じように費用転嫁が進むとは限らない。中小建設業者ほど価格交渉力は弱く、資材高を十分に反映できなければ、利益を削って工事を続けることになる。

ナフサ建材の問題は、建設資材が国際情勢に左右されやすいことを改めて示した。現場を守るには、価格上昇後に補うだけでなく、調達リスクを前提にした契約や工程管理が求められる。資材高は一時的な波ではなく、建設業の採算構造を揺さぶる課題になっている。

 

[ 2026年6月18日 ]
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