長崎県土地開発公社、9月解散へ 時津第10工区完売で清算段階に
長崎県が、県土地開発公社を9月に解散する方針を固めた。6月定例県議会に関連議案を提出する。1961年に県開発公社として発足してから65年。公共用地の先行取得や造成事業を担ってきた外郭団体が、清算手続きに入る。
公社は、道路や学校などの公共事業用地を県に代わって取得し、造成地の分譲や管理事業を行ってきた。地価上昇期には、将来必要となる土地を早期に確保する役割があった。一方、バブル崩壊後は土地需要が変化し、造成地の売却が進まない問題を抱えた。
経営改善の焦点となっていたのが、西彼時津町の時津第10工区だった。県の出資団体経営評価資料によると、同工区は1996年度から実施された土地造成事業で、工業用地、商業用地、住宅用地などの取得、造成、処分を進めてきた。住宅用地「時津シーサイドひなみⅣ」全61区画は、令和6年12月までに完売し、事業を終了した。(長崎県公式サイト)
県資料では、同工区の事業終了後、公有地取得事業の終了と公社保有地の処分を進め、令和8年度の公社解散につなげる方針が示されていた。大村臨海工業用地についても、県による買い戻しが予定され、残る保有地の維持管理が課題として記載されていた。(長崎県公式サイト)
公社のホームページでも、時津シーサイドひなみⅣについて、2024年12月16日に完売、2025年6月2日に全区画の引き渡し完了を公表している。これにより、長年の懸案だった造成地処分は大きく進んだ。(njkk.jp)
公社は解散後、清算手続きに入る。関係者によると、負債はなく、最終的には黒字を確保する見通し。県内で土地開発公社を設置している自治体は、島原市、諫早市、大村市の3市となる。
土地開発公社は、地価上昇と公共投資の拡大を前提に機能してきた制度である。県公社の解散は、公共用地を先行取得して造成・分譲する行政手法が、人口減少や土地需要の変化に合わせて縮小していることを示している。





