アイコン 【大阪・倒産】植物工場向け自動機の(有)アイエムエイが破産 日立系と移植・定植機を開発、創業46年


大阪府岸和田市の(有)アイエムエイが8月21日、大阪地裁から破産手続き開始決定を受けた。事件番号は令和8年(フ)第489号。破産管財人が選任され、財産状況報告集会などは11月30日午後2時に予定されている。

同社は1980年4月創業、2000年10月設立。コンピューターシステムの構築や保守、ソフトウェア開発などを手がける一方、農業・食品関連機器の研究開発にも進出し、特に植物工場や水耕栽培向けの省力化・自動化機器を得意としていた。会社概要では資本金300万円、2018年度の年商4300万円、従業員3人としている。

植物工場分野では、葉物野菜根切り装置「すぱっと」、水耕パネル高圧洗浄機「ぴか介」、パネル送り機「おし太郎」などを開発。2024年8月には「すぱっと Ver.3」を投入しており、標準タイプで1時間150~400枚の水耕栽培パネルを処理する仕様としていた。価格は180万円からとしていた。

また、植物工場の省人化を目的とした移植機・定植機の開発にも取り組んでいた。日立産機中条エンジニアリングが公開した植物工場向け自動機の資料では、ロボットを使って水耕栽培用の苗を移植・定植する設備について、「開発元は有限会社アイエムエイ」と明記されている。同設備はレタスやミツバなどの葉物野菜に対応し、推奨条件下で90%以上の移植・定植成功率をうたっていた。

 

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両社の取り組みはFA機器メーカーのSUSにも取り上げられている。アイエムエイが植物工場事業者から移植・定植工程の自動化を依頼され、スカラロボットを使った設備を開発。その後、日立側から開発・製造への協力を申し出たことをきっかけに連携した経緯が紹介されている。

技術開発にも力を入れ、水耕栽培関連の知的財産を保有していた。2014年には水耕パネルの孔内部まで効率的に洗浄する「水耕パネルの洗浄装置および方法」を出願。2022年には植物の茎や葉を切断する装置を出願し、後者は特許第7773207号として登録されている。

植物工場分野での技術発信も行っており、2021年にはNPO法人植物工場研究会が開催した勉強会で、同社関係者が「人工光型植物工場における自動化の現状と課題」をテーマに講演した。千葉大学植物工場研究会の研修会でも、人工光型植物工場の自動化に関する講師を務めている。

公式サイトに掲載された取引先には、JAいずみの、JA会津よつば、日立産機中条エンジニアリングなどがあり、IT関連事業から農業機械・植物工場の自動化分野まで事業領域を広げていた。

今回、創業から約46年を経て破産手続き開始決定となった。公開情報からは直近の売上高や負債額、事業停止時期、破綻に至った具体的な要因は確認できていない。

 

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