アイコン 【リストラ】「PDハウス」のサンウェルズ、最大120人の希望退職 介護・看護・リハビリ職対象


パーキンソン病専門ホーム「PDハウス」などを運営する(株)サンウェルズ(石川県金沢市、東証プライム・9229)が、最大120人程度の希望退職者を募集している。

対象は会社が定めるエリアに所属する介護職、看護職、リハビリ職の一般社員。募集期間は2026年9月1日から15日までで、退職日は10月31日。対象者には転身支援特別退職金を支給する。

サンウェルズは、診療報酬改定などによる収益構造の変化を受け、採用抑制や配置転換、在籍出向などを進めてきたが、経営基盤の強化と収益力の早期回復には、さらなる人員配置の適正化が必要と判断したとしている。

 

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サンウェルズ、最大120人の希望退職を募集

今回の希望退職は、単純に全社員を対象とするものではない。サンウェルズが指定する対象エリアに所属する「介護職」「看護職」「リハビリ職」の一般社員が対象となる。

募集人数は最大120人程度。応募した場合も自動的に制度が適用されるわけではなく、各施設や職種の人員状況、事業運営上の必要性などを踏まえて会社側が適用可否を決定する。

募集人数 最大120人程度
対象 指定エリアの介護職・看護職・リハビリ職の一般社員
募集期間 2026年9月1日~9月15日
退職日 2026年10月31日
優遇措置 転身支援特別退職金を支給

2027年3月期への業績影響について、会社側は特別退職金などの費用を含め「軽微」としている。2028年3月期以降への影響については、今後公表する業績予想に織り込む方針。

診療報酬改定で「PDハウス」の収益構造が変化

人員配置見直しの大きな背景となっているのが、2026年6月の診療報酬改定だ。

サンウェルズの決算説明資料によると、包括型訪問看護療養費の新設に伴い、PDハウスにおける医療保険売上が低下。同社が示す入居者1人当たりの月間売上モデルでは、改定前に約58万円だった医療保険売上が、改定後は約35万~40万円になるとしている。

介護保険売上は約25万円、賃料・食費などの自費売上は約15万~20万円としており、医療保険部分の減少に合わせて労務費を含むコスト構造を見直す必要が生じた。

会社は複数名訪問を行う人員(看護補助者)を中心に各施設の配置を見直し、パーキンソン病専門施設としてのサービス体制を維持しながら、包括型訪問看護制度に合わせた人員配置へ移行するとしている。

従業員3636人から期末3150人を計画 採用も抑制

希望退職だけでなく、新規採用の抑制も進めている。

2027年3月期第1四半期の新規採用者数は145人で、前年同期の297人から半減した。年間の新規採用も250人を計画しており、前期の年間採用者数1045人から大幅に絞り込む。

2026年6月末の従業員数は臨時雇用を含め3636人。会社は2027年3月期末の従業員数を3150人と計画している。

単純比較では486人の減少となるが、この数字には通常の退職や採用数の変化なども含まれるため、今回の希望退職によって486人を削減するという意味ではない。

サンウェルズは、希望退職募集に先立って採用抑制、配置転換、在籍出向など雇用維持を前提とした施策を進めていたが、収益力の早期回復には一段の人員配置見直しが必要になったとしている。

「PDハウス」は56施設、平均入居率79%

サンウェルズの主力事業は、同社が運営するパーキンソン病専門ホーム「PDハウス」。脳神経内科医との連携、リハビリ、24時間体制の訪問看護など、パーキンソン病など神経難病に特化したサービスを提供している。

2026年6月末時点でPDハウスは56施設、定員3070人。入居者数は2417人で、全施設の平均入居率は79%だった。

ただし施設によって稼働状況には差がある。2025年3月までに開設した43施設の平均入居率は87%だった一方、2026年3月期に新たに開設した13施設の平均入居率は53%。サンウェルズは空床解消を重要KPIに据え、営業専任者の配置や医療機関との連携強化を進めている。

今回希望退職の対象に含まれる介護職、看護職、リハビリ職は、同社の介護・医療サービスを支える現場職種となる。サンウェルズは人員配置を見直す一方、業務運営体制の効率化を進め、利用者へのサービス品質を維持すると説明している。

2026年3月期は営業赤字12億円、今期も最終赤字予想

業績面では、2026年3月期の売上高は281億3600万円と前期比6.2%増加したものの、営業損益は12億2300万円の赤字、経常損益は21億6800万円の赤字、最終損益は16億5600万円の赤字となった。

会社は収益性低下の要因として、医療保険売上の低下、新規施設開設に伴うコスト、集客の遅れなどを挙げている。

2027年3月期第1四半期は売上高72億9800万円、営業損失3億4700万円、経常損失5億1900万円、四半期純損失5億5700万円だった。

通期では売上高288億7200万円、営業利益4億2000万円を見込む一方、経常損失8億5400万円、最終損失10億6000万円を予想。人員配置の適正化や新規施設の入居率改善などによって、四半期ごとの収益改善を目指している。

サンウェルズの会社概要

会社名 株式会社サンウェルズ
証券コード 9229(東証プライム)
本社 石川県金沢市二宮町15番13号
設立 2006年9月26日
資本金 3500万円
主な事業 パーキンソン病専門ホーム「PDハウス」、医療特化型住宅、グループホーム、デイサービスなどの運営
従業員数 3570人(2026年3月31日時点、臨時雇用83人を除く)

 

[ 2026年9月15日 ]
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