アイコン 【東京】川崎地質を2週間の指名停止 虎ノ門地下歩道で作業員が約28メートル墜落死


国土交通省関東地方整備局は2026年10月19日、地質調査・建設コンサルタント業の川崎地質株式会社(東京都港区、法人番号:7010401037591)に対し、工事関係者の死亡事故に伴う指名停止措置を実施した。

指名停止期間は10月19日から11月1日までの2週間。対象となったのは、2023年7月に東京都港区の国道1号「虎ノ門地下歩道」で発生した墜落死亡事故で、作業員1人が約28メートル下に転落して死亡した。

 

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国道1号の地下歩道点検中、足場解体作業で死亡事故

事故は2023年7月31日午後9時30分ごろ、国道1号虎ノ門地下歩道で発生した。

川崎地質が受注した「R5東京国道管内大型カルバート点検業務」の現場で、点検用仮設足場の解体作業中に作業員1人が転落。搬送先の病院で翌8月1日未明に死亡が確認された。

事故に関する公表資料によると、作業員は開口部を覆うベニヤ板の上に落下し、板を突き破って約28メートル下に墜落した。

大型カルバートは道路などを構成する地下構造物で、今回の点検業務は施設の損傷や変状を早期に把握し、安全な交通や施設の維持管理に必要な情報を得ることを目的としていた。

墜落防止措置や安全教育に問題、事故から3年余りで指名停止

今回の指名停止は、安全管理措置の不適切により工事関係者の死亡事故が生じたことを理由としている。

川崎地質が10月19日に公表した資料では、危険箇所に関する周知や安全教育の不足、開口部の墜落防止措置の不足、安全帯の着用状況を確認するルールの不明確さと周知徹底の不足などが指摘されている。

同社は事故を重く受け止め、安全管理体制や作業手順の見直し、安全教育の徹底などによって再発防止に取り組む方針を示した。

事故発生は2023年7月で、今回の行政処分まで約3年3カ月が経過している。関東地方整備局による指名停止の対象区域は同整備局管内となる。

地質調査・建設コンサルタント大手、業績予想は変更せず

川崎地質は1943年創業の地質調査会社。地質・土質調査を中心に、地盤・環境調査、物理探査、防災関連調査、建設コンサルタント業務などを手がけている。

資本金は約8億2000万円、従業員は357人(2025年11月末現在)。全国に事業拠点を設け、社会インフラの調査・維持管理に関連する業務を展開している。

同社は今回の指名停止について、2026年11月期の通期業績への影響は見込んでおらず、業績予想を変更する予定はないとしている。

公共インフラの点検・維持管理では、構造物の安全性だけでなく、点検や補修に従事する作業員の安全確保も重要となる。今回の処分は、地下構造物の点検作業における墜落防止措置や現場の安全管理を改めて問うものとなった。

 

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