介護問題

アイコン 【長崎】特養申込者3740人、在宅の95%が要介護3以上 施設定員529人増計画の内訳


長崎県内の特別養護老人ホーム(特養)への入所申込者は、2025年4月1日時点で3,740人となった。このうち自宅で生活している申込者は1,436人で、要介護3~5の人が1,362人と約95%を占める。

一方、県は2024~2026年度の介護保険事業支援計画で、介護保険施設等の利用定員を529人増やす方針を示している。ただし、増加分には特養だけでなく、認知症高齢者グループホームや介護医療院なども含まれており、入所申込者数と単純に比較できる数字ではない。

 

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特養入所申込者は3,740人、前年から160人減少

県が公表した2025年度の特別養護老人ホーム入所申込者調査によると、2025年4月1日時点の申込者総数は3,740人。2024年4月の3,900人から160人減少した。

申込者の現在の生活場所を見ると、在宅が1,436人、医療機関が968人、介護老人保健施設などの施設が1,336人となっている。特養への入所を申し込んでいる人の中には、すでに病院や別の介護施設で生活している人も含まれる。

申込者の所在 2024年4月 2025年4月
在宅 1,501人 1,436人
医療機関 1,044人 968人
施設 1,355人 1,336人
合計 3,900人 3,740人

※長崎県の特別養護老人ホーム入所申込者調査による。申込者数は調査時点の人数であり、直ちに入所が必要な人だけを数えたものではない。

在宅申込者1,436人の約95%が要介護3以上

在宅で生活する申込者1,436人の要介護度別内訳は、要介護3が725人、要介護4が464人、要介護5が173人となっている。要介護3~5の合計は1,362人で、在宅申込者全体の約94.8%に当たる。

一方、要介護1~2は合計74人で、全体の約5.2%だった。

要介護度 在宅申込者数
要介護1 30人
要介護2 44人
要介護3 725人
要介護4 464人
要介護5 173人
合計 1,436人

特養は原則として要介護3以上の人を入所対象としている。今回の調査では、在宅申込者の大部分がこの区分に該当している。

ただし、申込者の事情や入所希望時期は一様ではない。申込者数をそのまま緊急入所が必要な人数や不足ベッド数と解釈することはできない。

施設定員529人増のうち、特養関係は180人

長崎県の「ながさき長寿いきいきプラン」では、2023年度末の介護保険施設等の利用定員1万8,099人に対し、2026年度末の計画定員を1万8,628人とし、合計529人の増加を見込んでいる。

増加分が最も大きいのは認知症高齢者グループホームの266人で、次いで地域密着型特別養護老人ホームの165人、介護医療院の77人となっている。一般の特別養護老人ホームの増加分は15人で、地域密着型特養と合わせた特養関係の計画増加数は180人となる。

施設の種類 2023年度末定員 2026年度末計画 増減
特別養護老人ホーム 6,473人 6,488人 +15人
地域密着型特別養護老人ホーム 1,227人 1,392人 +165人
介護老人保健施設 4,805人 4,811人 +6人
介護医療院 561人 638人 +77人
介護専用型特定施設入居者生活介護 53人 53人 増減なし
認知症高齢者グループホーム 4,980人 5,246人 +266人
合計 18,099人 18,628人 +529人

※2026年度末の数字は計画定員であり、2026年10月時点で529人分の整備が完了したことを示すものではない。

このように、県の施設整備計画は特養の増床だけでなく、認知症への対応や医療・介護の複合的なニーズも視野に入れた構成となっている。

長崎市は定員29人の地域密着型特養を募集

施設整備をめぐっては、長崎市も2026年2月、定員29人の地域密着型特別養護老人ホームを開設する事業者の募集を開始した。募集対象は1施設で、新築のほか既存建物の増築・改修による整備も認める内容となっている。

市の募集要領では、施設の開設時期を原則2027年5月1日から2028年3月31日までとしている。県の第9期計画が対象とする2026年度末より後の開設時期であり、両者を同じ時点の整備実績として扱うことはできない。

選定事業者への支援として、施設整備費は1床当たり553万円の範囲内、開設準備経費は定員1人当たり103万6,000円の範囲内で、県の基金を活用した補助が予定されている。ただし、補助額は県の予算等によって変更または取りやめとなる場合がある。

施設整備と介護人材の確保が今後の焦点

県内では85歳以上人口が2040年ごろまで増えると推計されており、施設サービスの整備とともに、在宅介護を含むサービス提供体制の維持が重要となっている。

県の計画では、2026年度の介護職員必要数は3万29人と推計されている。施設定員の増加が実際のサービス供給につながるかを考えるうえでは、施設の開設状況だけでなく、必要な職員を確保できているかも確認する必要がある。

特養申込者3,740人と施設定員529人増計画は、対象となる施設の種類や調査時点が異なるため、単純に差し引いて不足数を算出することはできない。今後は計画に対する整備実績、地域ごとの入所申込状況、介護職員の充足状況が重要な確認項目となる。

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