介護問題

アイコン 【長崎】85歳以上人口が2040年に11万9000人へ 65歳以上は減少、介護職員3万人が必要


長崎県では、65歳以上の高齢者人口が2025年ごろをピークに減少する一方、医療や介護の必要性が高まりやすい85歳以上の人口は2040年ごろまで増え続ける見通しとなっている。県の高齢者福祉・介護保険計画によると、85歳以上人口は2025年の約8万8,000人から2040年には約11万9,000人へ、約35%増加する見込みだ。

高齢者全体の人数が減少しても、介護サービスへの需要が同じように減るとは限らない。長崎県では、人口減少と高齢者の年齢構成の変化が同時に進むなか、介護職員の確保と地域ごとのサービス提供体制の維持が課題となっている。

 

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65歳以上は減少、85歳以上は約35%増加

県が2024年3月に策定した「ながさき長寿いきいきプラン」(2024~2026年度)では、65歳以上人口は2025年の約43万8,000人から2040年には約42万1,000人へ減少する。一方、85歳以上人口は同じ期間に約8万8,000人から約11万9,000人へ増える。

指標 2025年 2040年
65歳以上人口 約43万8,000人 約42万1,000人
85歳以上人口 約8万8,000人 約11万9,000人
高齢化率(65歳以上の割合) 35.6% 40.9%

※数値は県計画に掲載された将来推計。2025年の数値も2020年国勢調査を基礎とした推計値であり、2025年国勢調査の実績値ではない。

65歳以上人口が減少する一方で高齢化率が上昇するのは、県全体の人口減少が進むためだ。県の計画では、生産年齢人口(15~64歳)も2025年の約65万人から2040年には約50万人へ減少する見通しとなっている。

2026年度の介護職員必要数は3万29人

高齢者の年齢構成が変化するなか、介護サービスを支える人材の確保も重要になっている。

県の計画によると、2022年度の介護職員数は2万8,559人。これに対し、2026年度に必要と見込まれる介護職員数は3万29人で、2022年度実績を1,470人上回る。さらに2040年度の必要数は3万3,227人と推計されている。

年度 介護職員数 数値の区分
2022年度 2万8,559人 実績
2026年度 3万29人 必要数の推計
2040年度 3万3,227人 必要数の推計

1,470人という数字は、2026年度時点で実際に不足している人数を調べたものではない。2022年度の職員実績と2026年度の必要数を比較したもので、2026年度の実際の充足状況とは区別する必要がある。

県は人材確保策として、若い世代への介護職の魅力発信、福祉人材の育成、職員の定着支援、介護テクノロジーの導入による業務効率化などを掲げている。

離島では2040年の高齢化率が50%超の見通し

長崎県の介護問題には、離島地域を多く抱えるという地理的な特徴もある。

県の計画では、離島地域の高齢化率は2025年の44.2%から2040年には50.3%に上昇する見通しとなっている。県全体の2040年の推計値40.9%を上回り、離島地域では住民のおよそ2人に1人が65歳以上となる計算だ。

介護サービスの提供体制を考えるうえでは、県全体の職員数だけでなく、地域ごとに必要な人材を確保できるかが重要になる。特に訪問介護などの在宅サービスでは、利用者の居住地と事業所の配置もサービスの利用しやすさに関係する。

介護施設の整備と人材確保をどう両立するか

県の計画では、2026年度末までに介護保険施設等の利用定員を、2023年度末の1万8,099人から1万8,628人へ、計529人増やす方針も示されている。ただし、この529人には特別養護老人ホームだけでなく、認知症高齢者グループホームや介護医療院など複数の施設類型が含まれる。

施設の定員を増やす計画と、必要な介護職員を確保する計画は、いずれもサービス提供体制を支える重要な要素となる。高齢者人口の総数だけでは見えにくい介護需要の変化に、施設整備と人材確保の両面から対応することが求められている。

次回は、長崎県内の特別養護老人ホームへの入所申込者3,740人の内訳と、施設定員529人増計画の内容を詳しく取り上げる。

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