アイコン インドネシア新幹線Whoosh 借金の漬物列車 売上高より金利額が大きい現実


インドネシア新幹線「Whoosh=ウーシュ」は2023年10月開通から徐々に乗客は増加しているものの、インドネシアもエネルギー高に景気が良いわけではなく、客数は僅かしか増加示さず、この間、客数増を図るため運行回数を大幅に増加させたことから、コストが大幅上昇、赤字を拡大させている。

インドネシア新幹線の2026年1〜6月期の乗客数は前年同期比0.08%増の約294万人、ほとんど伸びておらず、当半期決算では赤字が前年同期比で3.2倍に増加している。

インドネシア新幹線、借入金+金利/営業収入
インドネシア高速鉄道建設プロジェクト(52億9000万ドル/総事業費は約72億ドル)では、中銀国際(BOCI)によると、融資の返済猶予期間は10年間で、60%のドル建て部分の金利は2%、40%の人民元建て部分の金利は3.4%となっている。
52.9億ドル×60%=31.7億ドル×2.0%=6,340万ドル
52.9億ドル×40%=21.2億ドル×3.4%=7,208万ドル
金利合計は1億3,548万ドル(金利負担額/年約210億円÷半年分=半期負担額105億円/155円)

 

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乗車券での売上高の試算
★ 一方、上半期の乗客数は294万人/ジャカルタ-バンドン間の新幹線の普通乗車券は約2,000円、平均3,000円と仮定して計算しても乗車券売上高は約88億円留まり、全額利益だとしても金利負担にも大きく足りない。
なお、所要時間40分、前日購入乗車券1,500円、当日乗車券2,000円、ファーストクラスは約5,500円。
25年の年間実績では620万人、平均3,000円として、乗車券売上高は186億円。中国からの借入金52.9億ドルに対する年金利負担額は210億円、その差はまだ大きい。
当然、列車を走らせるには、電気代、労務人件費代、保全代、事務所費、建設物やお機械装置などの償却代など膨大な営業コストがかかる。

開業当初からすでに大きな赤字が続き、中国は、融資期間をこれまでの最大40年間を倍の80年間に先延ばしている。
先延ばしすれば毎年の元本返済額は大幅に減らすことができるものの、金利負担は高額借入残高が長期に続き、コストを押し上げる金利は逆に増加する。・・・中国が金利を全額免除すれば別だが・・・

現行、10年間の元本返済の猶予期間でも、営業外コストになる金利を支払いし続けることになる。

インドネシア新幹線の2026年1〜6月期の乗客数は前年同期比0.08%増の約294万人(日平均:16,243人//181日)ほとんど伸びておらず、当半期決算では赤字額は前年同期比で3.2倍に増加している。
乗客数は下半期に拡大し25年の乗客数は約620万人(24年600万人)、当初見込みの年間1800万人の1/3で推移している。

出資会社の国営企業連合会社PSBIの債務、大幅拡大
これにより、インドネシア新幹線に60%出資している国営企業連合PSBIの債務も前年同期比で13.8%増加し21兆5484億ルピア(約1920億円)になり、開業年の2023年12月末の決算の負債額から2倍以上増加している。

準国営のPSBIの利益推移
PSBIに対しては、国営鉄道のKAIが、58.53%出資している。
新幹線開業年の2023年12月期、最終利益は▲9,740億ルピアの赤字
24年期、  ▲4兆1,950億ルピアの赤字
25年期、  ▲4兆9,900億ルピアの赤字
26年上半期、▲5兆1,300億ルピアの赤字(約456億円/0.0089円)、 負債額は約21兆5484億ルピア(1191億円)とさらに悪化している。
 
インドネシア国営鉄道のKAIの決算
さらに、インドネシア全土の国有鉄道を司るKAI(クレタ・アビ・インドネシア)は、KAIの連結決算では、今年1~6月の売上高は6.6%増の17兆9,583億ルピア(約1,598億円)、
純利益は▲74.1%減の3,054億ルピア(約27億円)となり、ウーシュの業績悪化が大きく響いている。

すべてはジョコ前大統領に責任あり、
特別市ジャカルタの市長で、絶大なる人気を誇り、若手のホープとされたジョコ大統領、
中国に近い元大統領のメガワティ女史(スカルノ元大統領の長女)率いる闘争民主党から大統領選に出馬して当選した。
前大統領時代から設計や測量を行ってきた日本、予定されていた日本製新幹線導入がジョコ大統領により覆され、中国新幹線に変わってしまった。日本が作成した路線案や現地測量などの膨大な資料も中国側に、日本の承認もなく渡ったとされる。

ジョコらはODAまで出して協力している日本を甘く見、その後も清水建設が計画通り、建設・運営開始されたインドネシア地下鉄工事も、インドネシア側が支払いストップ、清水は日本政府にどげんかせいと匙を投げ、やっと工事代金が回収された。瑕疵もないのにジョコ政権は大幅値引きを画策し、長期にわたり止めていたようだ。

このジョコ、2024年の大統領退任時に息子ギブランを大統領に仕立てるべく、現在のプラボウ大統領(元陸軍司令官/国防相)と組み、大統領+副大統領として立候補、当選させた。
一方、息子が36歳であり、憲法で40歳以上と決められているにもかかわらず、除外規定を持ち出し立候補を許可した憲法裁判所の所長もジョコの縁故者だった。そうしたことからも息子の副大統領としての立候補に反対したネガワティの闘争民主党ともジョコは袂を分かち、プラボウに寝返った。
インドネシア特有なのか知らぬが見境のないジョコ、
インドネシア新幹線も策略ばかり立て、日本を裏切って中国に発注、2019年4月開業予定が23年にズレ込んだにもかかわらず、中国に何も言わぬインドネシア。日本だったら原因が土地収用というインドネシア側に責があったとしても全力で日本に対して損害賠償を行っていたことだろう。こうした国に表敬訪問にのこのこ行く日本の首相が後を絶たない。

このジョコは、大統領時代、ボルネオ島(=カリマンタン島)のジャングルを自然破壊の限りを尽くし、首都移転を計画、ソフトバンクも資金支援すると発表、工事を着工させた。
しかし、現政権がプラボウになり、移転を嫌い、新たな予算も付けず、工事は中断され、元ジャングルで閑古鳥だけが鳴いているという。

 

 

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