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アイコン 【インド】旧通信大手リライアンスが最高裁に特別再審申立て 周波数の割当終了、銀行債権の回収が争点に


インドの旧通信大手Reliance Communications Limited(リライアンス・コミュニケーションズ、RCom)の企業再建手続きを担当する専門家が、通信周波数の権利を倒産処理の対象外としたインド最高裁判決について、特別再審申立てを行ったことが分かった。

申立ては2026年10月16日付。最高裁は同年2月13日、携帯電話などに使用する通信周波数について、通信会社が会計上の資産として計上していても、企業倒産・破産法(IBC)に基づく債務整理の対象にはできないと判断していた。

その後、インド通信省は10月5日、RComと子会社Reliance Telecom Limited(RTL)に割り当てていた周波数の利用権を終了させた。銀行などの金融債権者による債権回収への影響が問題となっており、今回の申立てでは最高裁に従来の判断の見直しを求めている。

 

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2018年に倒産処理開始、2020年の再建計画は最終認可されず

RComは2004年7月設立、マハラシュトラ州ナビムンバイに本拠を置く通信事業会社。かつてインドの携帯電話市場で大規模な事業を展開し、その後は通信ネットワークや法人向けデータ通信などを手掛けてきた。

同社は通信機器大手エリクソンのインド法人による申立てを受け、2018年5月に会社法審判所(NCLT)から企業倒産処理手続きの開始を認められた。

一時的に手続きが停止されたものの、2019年5月に再開。2020年3月には債権者委員会が、債権回収会社UV Asset Reconstruction Company Limited(UVARCL)の提出した再建計画を承認した。

しかし、債権者委員会による承認と裁判所の最終認可は異なる。再建計画はNCLTでの審理が続き、2023年12月には計画の申請主体をUV Stressed Assets Management Private Limitedへ変更することが認められた。

こうしたなか、通信会社に割り当てられた周波数を再建計画の資産として扱えるかどうかが、債権回収の重要な争点となっていた。

最高裁は通信周波数を倒産処理の対象外と判断

2026年2月13日、インド最高裁はインドステート銀行(SBI)などが関係する一連の訴訟について、通信周波数の利用権は企業倒産・破産法に基づく処理の対象とはならないとの判断を示した。

通信周波数は国が管理する公共資源であり、通信会社が取得するのは一定の条件に従った利用権である。企業が会計上、無形資産として計上している場合でも、倒産処理の手続きだけで政府への未払金や周波数移転の条件を変更することはできないとした。

周波数の売却や譲渡には通信関連法令に基づく承認や支払条件の履行が必要となる。このため、周波数の利用権を再建資産に含め、その価値を金融債権者の回収原資とする従来の計画に影響が生じた。

RCom側は判決の見直しを求めて通常の再審請求を行ったが、最高裁は2026年7月にこれを棄却した。その後、改めて特別再審申立てに踏み切った。

10月5日に通信周波数の割当てが終了、政府へ権利が戻る

今回の申立てに先立ち、通信省は10月5日付でRComと100%子会社RTLに割り当てられた通信周波数の利用権を終了させた。

対象となったのは、2010年、2013年、2014年、2015年、2016年の周波数競売を通じて取得した権利。通信省は競売条件などに関する違反と最高裁判断を踏まえて処分を行い、対象の周波数は政府に戻された。

RComは10月6日、証券取引所向け開示で処分を公表。対象周波数を利用する無線通信サービスの運用停止を求められたことを明らかにし、法令に従って対応を検討すると説明していた。

また、通信省は8月にRCom関連の銀行保証を実行していた。再建手続きを担当する専門家は、こうした措置によって金融債権者の回収機会が損なわれていると主張している。

政府債権約3127億ルピー、金融機関との回収順位も争点に

インド現地報道によると、今回の特別再審申立てでは、通信省が企業倒産処理手続きで事業債権者として申告・認定された約3万1276 croreルピー(約3127億6000万ルピー)の債権についても問題が提起された。

再建担当者は、通信省が周波数の割当終了や銀行保証の実行によって、他の債権者より事実上優先して回収できる立場になっていると主張。企業倒産・破産法が定める債権者間の取扱いと整合しないとしている。

さらに、同法14条にある再建手続き中の事業許認可の保護規定などを挙げ、周波数の利用権を一律に倒産処理から除外する判断に異議を唱えている。

ただし、こうした解釈は申立人側の主張であり、最高裁が今回認めたわけではない。また、約3127億6000万ルピーは通信省に関する債権額であり、RCom全体の最新の確定負債総額ではない。

鉱業権やインフラ事業の融資にも問題が波及するとの懸念

再建担当者は、公共資源や行政上の許認可に基づく事業権を倒産処理から除外する考え方が広がれば、通信事業に限らず、鉱業権、石油・ガス開発、インフラ事業、水力発電などに対する融資判断にも影響しかねないと指摘している。

一方、最高裁の従来の判断は、公共資源である通信周波数について、企業の債務整理によって政府の管理権限や法令上の支払条件を変更することはできないとの考え方に立っている。

今回の特別再審申立ては、金融機関による債権回収と、公共資源の管理・規制に関する政府の権限をどのように調整するかという問題を改めて提起した。

申立てによって2月13日の最高裁判決や10月5日の周波数割当終了処分が取り消されたわけではない。特別再審の審理日程や判断、既存の再建計画への具体的な影響については、今後の司法手続きが焦点となる。

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