【埼玉】もやしのサイキ食品とデリオールが事業停止 かつて日産40トン・県内1位、負債約15億円
埼玉県所沢市のもやし・野菜加工会社「サイキ食品株式会社」と、カット野菜を手掛ける関連会社「株式会社デリオール」が、2026年9月30日までに事業を停止し、事後処理を弁護士に一任した。
サイキ食品の負債総額は約15億円とされ、デリオールの負債額は現在調査中。
サイキ食品は1961年創業の老舗で、もやしを主力に事業を拡大。所沢とふじみ野に生産拠点を構え、かつては1日40トンを生産する埼玉県内有数のもやしメーカーに成長していた。
1961年、東京都東村山市でもやし製造を開始
サイキ食品は1961年6月、東京都東村山市で「斉木食品」として創業した。
その後、埼玉県所沢市へ進出。1965年に第一工場を建設し、1968年には自動栽培装置や大型チェーンストア向けの小袋自動包装機を導入した。
1977年にサイキ食品株式会社を設立。1981年にはかいわれ工場、1985年にはカット野菜工場を新設し、もやしだけでなく野菜加工まで事業領域を広げた。
販路はスーパーや飲食店などに広がり、緑豆もやし、ブラックマッペもやし、小粒大豆もやしのほか、野菜炒め用やサラダ、薬味などのカット野菜を手掛けていた。
ふじみ野工場を新設 当時は日産40トン
事業拡大の大きな節目となったのが、2006年に新設したふじみ野工場だった。
同工場では、もやしの栽培から包装、出荷までを一貫して行い、食品安全の国際規格ISO22000も取得。公式サイトでは365日・24時間ラインを稼働し、製品を冷蔵車で配送する生産体制を構築していたとしている。
ふじみ野市が2011年に実施した企業訪問では、当時のもやし生産量は日産40トンで「県内1位」と紹介されていた。
2025年に同市がまとめた企業紹介でも、ふじみ野工場はもやしの栽培・加工・販売拠点として掲載されており、サイキ食品は地域の食品製造業として長く事業を続けてきた。
カット野菜をデリオールへ分社化
2012年3月には、カット野菜工場を分社化し、株式会社デリオールを設立した。
デリオールは所沢市を拠点に、野菜炒め用のパック商品や袋入りサラダ、カップサラダなどを製造。サイキ食品のもやし事業と、デリオールのカット野菜事業を組み合わせることで、スーパーなど小売業向けの商品展開を広げていた。
両社ともISO9001、ISO22000の認証取得を掲げ、グループで生鮮野菜の製造・加工を手掛けていた。
事業停止直前まで求人
2026年6月には、サイキ食品が所沢本社で総務・経理、ふじみ野工場で品質管理や営業などの求人を出していた。
紹介期限はいずれも8月末までとなっており、事業停止の直前まで通常の事業運営や採用活動を続けていたことがうかがえる。
一方、今回判明した倒産情報では、2023年3月期に多額の最終赤字を計上した後、資金繰りが悪化したとされる。
同社は過去にふじみ野工場などの大型設備投資を進め、公式サイトでも工場建設に際して制度融資などを利用して設備投資資金を調達したことを明らかにしている。ただし、過去の設備投資と今回の事業停止との直接的な因果関係については、公開資料からは確認できない。
長年にわたり首都圏のスーパーや飲食店などへもやしやカット野菜を供給してきたサイキ食品グループ。所沢とふじみ野の2拠点を軸に築いてきた生産体制は、今回の事業停止で大きな転機を迎えた。
| 会社名 | サイキ食品株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 埼玉県所沢市 |
| 法人番号 | 4030001024124 |
| 創業 | 1961年6月 |
| 設立 | 1977年4月 |
| 資本金 | 3000万円 |
| 事業 | もやしの生産・販売など |
| 負債 | 約15億円 |
| 事業停止 | 2026年9月30日まで |
| 会社名 | 株式会社デリオール |
|---|---|
| 所在地 | 埼玉県所沢市 |
| 法人番号 | 1030001091828 |
| 設立 | 2012年3月 |
| 事業 | カット野菜の製造・加工 |
| 負債 | 調査中 |
| 事業停止 | 2026年9月30日まで |
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