【京都】TACが破産申請準備 GSユアサ・パナソニックなどと取引、7月まで増員求人 負債6.37億円
京都市南区の産業用省力化設備メーカー、(株)TACが9月29日までに自己破産申請の準備に入った。負債は2026年3月期末時点で約6億3700万円。
同社はファクトリーオートメーション(FA)事業を主力に、工場の生産工程を自動化・省力化する設備の設計から製造、据付、電気制御まで一貫して手がけていた。GSユアサグループ、椿本チエイン、パナソニックグループなど大手メーカーとの取引実績を持ち、電池、自動車部品、半導体関連など幅広い製造工程に設備を供給していた。
| 法人名 | 株式会社TAC |
|---|---|
| 所在地 | 京都府京都市南区 |
| 法人番号 | 1130001025503 |
| 設立 | 2002年3月 |
| 主要事業 | FA・産業用省力製造設備の設計、製造、据付など |
| 状況 | 自己破産申請準備 |
| 負債 | 約6億3700万円 |
大手メーカーの生産工程を自動化
TACは2002年に設立。産業用省力製造設備を中心に、構想設計、機械設計、電気設計、装置組立、制御盤製作、電気配線、調整、据付までを一貫して対応していた。
公式サイトでは、GSユアサグループ、椿本チエイン、パナソニックグループ、TMTマシナリー、ヌヴォトンテクノロジージャパンなどを主要取引先として掲載している。
導入実績も、バッテリー生産工程設備、リチウム電池生産設備、自動車部品組立設備、半導体デバイス検査工程設備、LED検査工程設備、家電リサイクル設備など多岐にわたった。
京都市の企業情報では、顧客の9割以上が上場企業またはそれに準じる企業と紹介されており、大手製造業の設備投資に連動する受注型の事業を展開していた。
売上4.1億円から1.7億円へ縮小
2009年3月期には売上高約4億1000万円を計上していたが、その後は受注環境の変化などから事業規模が縮小。2026年3月期の売上高は約1億7000万円にとどまった。
2025年春以降は、米国の関税政策を巡る先行き不透明感から取引先の設備投資姿勢が慎重となり、受注量が減少したとされる。
一方で借入金は年商規模を大きく上回る水準となっており、売上減少のなかで返済負担が重くのしかかった。資金繰りの改善が難しくなり、事業継続を断念した。
7月末には営業・機械組立を募集
事業停止直前まで採用活動も続けていた。7月30日にはハローワークで営業職や精密機械組立職などの求人を受け付けており、営業職は増員として、大手メーカー向け産業用設備機器の受注業務を担当する人材を募集していた。
求人の紹介期限は9月30日で、自己破産申請準備入りが判明した9月29日とほぼ重なる。少なくとも7月末時点では、受注・製造体制を維持するため人員確保を進めていたことがうかがえる。
現在、同社公式サイトの採用ページは「現在、採用は行っておりません」と表示されている。一方、会社概要や製品・納入実績などのページは残っているが、サイトの存続のみをもって営業継続とは判断できない。
負債は売上高の3倍超
2026年3月期末時点の負債は約6億3700万円。同期の売上高約1億7000万円を大幅に上回る水準となっていた。
今後は自己破産申請を行う見通しで、申請時期や負債額の確定などが注目される。
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