アイコン 遮断、風船ビラ禁止法と亡命者強制送還事件の類似性

Posted:[ 2020年6月10日 ]

韓国の文政権は昨年11月、北朝鮮から漁船でやってきた20代の男性2人の亡命希望者を、板門店から強制送還した。
文政権の公表によると、亡命者ら3人が漁船内で16人を殺害し、韓国へ逃れてきた危険人物であり、強制送還するのが当然と開き直って公表した。

当時の報道を総合すると、11月7日、大統領府の高官が国会で参加してスマホを見ていたという。そのスマホ画面を報道機関のカメラが撮影し、板門店からの強制送還完了のメールがアップされていたという。

そこから、亡命希望者の強制送還事件が初めて浮上、大統領府と統一部は釈明に追われた。
当然、万が一、発覚した場合に備えて統一部は準備万端、その日の夕刻にも正式公表した。

それによると、8月に老朽化した17トンのイカ釣り用木造漁船で漁に出、2ヶ月あまり漁を行い、そこで3人が16人を凶器で殺害し、その漁船で(日本海側の北朝鮮北寄りの中部にある)金策港に帰港、1人が上陸したところで北朝鮮の警察に捕まり、2人は当漁船で逃げ、韓国に亡命を図ったとされる。
11月2日に韓国の警備艇に拿捕されたという。そして7日に2人の同意なく、2人に頭巾を被せ、板門店から北朝鮮側に引き渡したという。



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しかし、亡命希望者の殺人事件は、
殺人事件が本当だったのか、
北朝鮮側から韓国当局に強制送還するよう求められたのか、
北朝鮮が当殺人事件を捏造し韓国側に伝えたのか、
大統領府が事件そのものを捏造したのか、
ケガもなく3人で狭い船の中で16人も殺害することができるのか
軍部と大統領府で一部始終が展開され、真相は不明のままである。
2日に拿捕し7日に強制送還、その間、軍と大統領府+統一部は一切を公表せず、メールを報道カメラが捉えなかったら、闇に葬られていた事件である。

オンボロ木造漁船で逃げたとされるが、金策港からNLLまでいくつもの港湾や軍港があり、こうした軍港には北朝鮮の高速艇が常に待機しており、捕まえようと思ったら簡単だったと見られる。それも北朝鮮の高速艦艇は韓国領海まで追跡し捕まえたはずである。

大統領府は、殺人事件の現場の証拠となる漁船も強制送還した翌日に北朝鮮側に引き渡たし、軍関係者の一部と大統領府、統一部だけですべて完結させ、殺人の証拠も何もなくしている。

ましてや、当強制送還事件では、拿捕までは国防部も把握していたものの、強制送還は軍上層部や国防部へまったく報告されず、軍上層部の承認も受けず、板門店の中佐が大統領府と連携し、大統領府の命で強制送還していたことが発覚していた(こうした軍規律もままならない韓国軍は米軍から戦作権の返還を現実化させている)。

亡命希望者の強制送還は、国連条約違反となり、12月に国連の調査団が韓国へ調査に入る予定だったが、韓国政府は対応する時間がないとして調査団の受け入れを実質拒否していた。その後は当方不知。
これが人権派弁護士としてならした文在寅(大統領)氏の恐怖の実像であろうか。

こうした亡命事件が昨年11月あった流れから、
今回、北朝鮮に向けた宣伝工作の風船ビラに激怒した北朝鮮の金与正(妹)は6月4日、文政権に対して、「(風船ビラを)阻止しないなら、金剛山観光の廃止、開城工業団地の完全撤去、南北連絡事務所の閉鎖、南北軍事合意の破棄などを覚悟せよ、(ビラ禁止の)法律でも作れと言い放った。

韓国では従北の第一人者とされる金錬鐵統一部長官が即応し、その日のうちに、、禁止する法案を策定すると公表し、穏便に済ます体勢をとった。
しかし、激怒したままの北朝鮮は9日午後0時、韓国とのホットラインや連絡手段をすべて遮断した。

風船ビラ禁止法案では、与党の重鎮たちも含め、軍隊を投じて取り締まるべきだとしている。
風船ビラを飛ばしている脱北者らも今では韓国民、与党議員の多くが、韓国の軍隊が韓国民に対し行動を起こすことを容認する意向を示している。

風船を飛ばしている場所は、これまで明らかになっているが、警察やら軍隊が出動して阻止するならば、南風が吹く限り風船はどこからでも飛ばせ、実質取り締まることは不可能だろう。空の風船をレーダーで探知するのも不可能だ。
風船を目視し、高射砲やミサイルを発射し、韓国領内で撃墜するしかない手立はない。
禁止法の法令で、例えビラの作成作業中を急襲し、逮捕したとしても、いくらでも後続者が現れ、北朝鮮はそのたびに激怒することになる。

金王朝下、自由など存在しない北朝鮮、自由を満喫している文大統領や韓国与党議員らにあり、米国しだいでは、韓国による北朝鮮の経済開放どころか、北朝鮮による韓国の全面開放が現実味を帯びてくる文政権の危うさを最近の韓国の政治の動きは見えてならない。
文在寅氏の計算し尽くされた独裁振りは如何なく発揮されている。

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