アイコン 北朝鮮、核実験踏みとどまるか

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北朝鮮の6回目の核実験の兆候と米軍の軍事対応警告で朝鮮半島の軍事的緊張が高まっている。
北朝鮮の朝鮮人民軍総参謀部は14日、トランプ米政権の軍事的挑発を「超強硬対応で粉砕する」とし、在韓米軍基地などへの先制攻撃に言及する報道官声明を発表した。
超強硬対応には、陸海空を含む先制攻撃を含むとし、在韓米軍基地のある烏山、群山、平沢のほか韓国青瓦台(大統領府)を攻撃対象に挙げ、「数分で焦土化させられる」とした。

15日の太陽節の軍事パレードでは新型ICBMを披露、16日には米空母カール・ビンソン打撃陣が展開する中、失敗と見られるミサイルの発射実験を敢行している。

しかし、当の韓国は、ペンス副大統領が16日来韓しており、また、韓国の承諾なしに米国は北朝鮮を攻撃しないと楽観ムードを漂わせている。

韓国政府は、日本政府に対して、「行き過ぎた危機意識や対応は、周辺国の疑いを招くだけだ。これは北朝鮮の核問題に対する関係国間の連携の雰囲気も害する」ものだと批判している。(渡航注意情報を念頭においたものと見られる)

米トランプ政権は、空母カール・ビンソン打撃艦隊の派遣について「北朝鮮のさらなる挑発を食い止めるためのもの」だと述べ、挑発への報復にこの空母を投入する可能性を示唆していた。その一方で、中国を動かし、北朝鮮の軍事的挑発行為を変えさせる戦略に出ており、中国の懐柔策が失敗し、北朝鮮が核実験を強行するか重大な岐路に立たされている。

中国は、原油の輸出を禁止する(北朝鮮は中国からのみ輸入)ことを検討しているという、また、中国航空機の北朝鮮への定期便の一時就航停止や北朝鮮観光の全面停止を発表した。
中国への往来は、北朝鮮の高麗航空のみとなる。
中国の対外的なプロパガンダか、北朝鮮が中国の言うことを聞かず、ミサイル発射実験や核実験を強行する動きに対して牽制する目的なのかどちらかだろう。
中国は、これまで食糧を10万トン、原油を50万トン毎年無償供与し、石炭も人道支援目的として輸入してきた。国連制裁など中朝間では実際は反故にされている。(ただ、石炭の輸入は2月までで輸入の停止措置をとった。米トランプ政権になり、習も現実問題を突きつけられ、北朝鮮政策が変わってきているのも事実。それまで北朝鮮問題は、米朝間の問題だと開き直っていた。)

<中国潜水艦20隻、朝鮮半島に展開>
中国当局が最近、韓半島(朝鮮半島)海域に潜水艦20隻を配備したという主張が一部で提起されている。中国人権民主化運動情報センターは14日、中国消息筋を引用し、中国当局が最近、中国海軍の北海(日本海)艦隊と東シナ海艦隊が潜水艦をそれぞれ10隻ずつ韓半島海域に急いで配備したと伝えた。
これは中国軍が米国の軍事行動警告で緊張が高まる韓半島海域に潜水艦を急派し、戦争勃発の可能性に備えていると判断されるという。
中国が韓半島に送った潜水艦のうち039型潜水艦(宋型)1隻は前日、日本列島付近の水域に出没したことが分かっている。
米国と北朝鮮の武力衝突が発生する場合、最初に米軍は韓国と日本に脅威となる北朝鮮新浦級潜水艦を打撃すると伝えた。
新浦級潜水艦は昨年7月、固体燃料ミサイル「北極星1号」を水中から発射して500キロ離れた日本海上に落下させるのに成功させている。
新浦級潜水艦が核弾頭を搭載したかどうかは確実ではないが、北朝鮮海域を離れて潜航する可能性があるとし、中国海軍が新浦級潜水艦を監視追跡すると推定しているという。

米空母カール・ビンソンには、中国とロシアの情報収集艦(スパイ艦)がぴったりくっついて行動している。

韓国の北朝鮮に対する弱点は、首都が国境線から50~60キロしか離れていないことだろう。そこに政治も経済も集中させており、人口の2割の1000万人が居住もしている。
また、政治体制も民主化されても極端で、特に左派は金正恩の時代に至っても北朝鮮融和政策を取るとしている。不正も官僚・政治家・軍部まで蔓延り、軍装備品についても一貫性を持たず、不正だらけが実態だ。当然、攻撃も防衛も北朝鮮軍に対峙できるものではなく、駐留米軍に依存した、補完するものでしかない。

そうした韓国軍の実態に米軍は、THAADの配備を星州に行っている。米軍にしても北朝鮮からの距離があまりにも短く、撃墜能力は限られ、実質の狙いはミサイルシステムで共有するXバンドの設置にあるともいわれている。当然、中国の基地もターゲットとなる(Xバンドの傍受は約千キロとされ、日本の車力(青森)と経ヶ岬(京都)では北朝鮮を網羅するものの、中国側は傍受できない)。

こうした緊張状態にある韓国にあって、ゆとりのある韓国政府は、反日で動き回っている。モナコで4月24~28日(現地時間)に開催される国際水路機関(IHO)第19回総会に代表団を派遣し、日本海を「東海」表示に変更させるという(皮肉にも中国は東シナ海を東海としており、中国も大混乱する)。

韓国の国論=世論が、行政府による法の支配をとことん拒絶し、政治を牛耳り、こうした北朝鮮危機に瀕しても落ち着き払っている。
しかし、現実はそうでもしなければ、ソウルは全滅し、多血民族国家であり、戦闘を先走ったり、パニック状態を陥る危険性すらあるからだろう。
北朝鮮問題は、25日の建軍節前後まで緊張状態が続く。
北朝鮮の危険なお遊びを止めさせるには、米政府が直接平城に乗り込むしかないのかもしれないが、今の北朝鮮では拉致・人質にされるおそれもある。

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<新型ICBMとSLBM北極星>4.15太陽節パレードで初披露
左:従来のKN08、KN14より大きいICBM
右:SLBM-北極星
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[ 2017年4月17日 ]
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